青木真也、KO-D無差別級王座初戴冠「中嶋勝彦にはやり返す」 飯伏幸太は7年ぶりDDT参戦
「プロレス・DDT」(25日、後楽園ホール) 「夏休みの思い出2024」が開催され、バカサバイバー・青木真也が上野勇希を破り、4度目の挑戦でDDTの頂点タイトルであるKO-D無差別級王座を初戴冠した。青木は第83代王者。上野は8度目の防衛に失敗した。青木には元王者の遠藤哲哉が挑戦を表明し、9・8名古屋国際会議場イベントホール大会での挑戦が決定した。 試合はグラウンドから場外戦へと展開し、青木はミドルキック、肘打ち、グーパンチとえげつない打撃からフロントネックロックで締め上げるが、上野はブレーンバスターホールドで切り返した。青木はトペ、ダイビングニードロップ、グラウンド卍固めと猛攻。頭突き、肘打ちの応酬から、上野がドロップキック2連発、BMEとたたみ込むカウントは2。青木はWRを回避すると変型グラウンド卍固めで締め上げて19分49秒、ギブアップさせた。 青木が「上野、強かった。おまえのことが好き。愛してます。だから言います。負けた者は去れ!」と告げると、上野は一礼して退場。青木は「DDTのチャンピオンとして、上野勇希から引き継いだものを一生懸命守っていきます。このベルトを取ったからには当然中嶋勝彦にはやり返すし、『いつどこ(いつでもどこでも挑戦権)』持ってるヤツ、DDT内にいるヤツ、誰とでもチャンピオンとして戦う所存です」と決意表明。「誰か出てくるんじゃないか?こういう時は」と誘い水をかけると、遠藤が現れる。 青木は「よりによって一番ヌルいヤツがやってきたな。おまえ上がれんのか?ずっと寝てんじゃねえよ。中嶋にやられてからおまえあがいたのか?上おまえ寝てるだけじゃないか。申し訳ないけど却下します」と、激辛コメントで拒否した。 遠藤が「あんたの思惑通り、俺はすげえギクシャクしてるよ。だからこそ、そのKO-D、もう一度巻いてDDTの頂点に立たないといけない。中嶋勝彦にやり返すのはあんたじゃない」と言い返すと、青木は「青木真也としてはお断りします。ただKO-Dのチャンピオンとしておまえの挑戦、たたきつぶしてやる」と一転、受諾した。 遠藤は「青木さん、中嶋勝彦の名前出したのはあなたしかいないんだよ。あなたも試合に負けて人生変わったことありますよね?そのとき手を差し伸べた人いますか?俺にとってはそれがあんたなんだよ。俺の挑戦受けてくれ」と熱望すると、青木は「OK。やりましよう」と笑みを見せた。 遠藤はKO-D無差別級王座を保持していた2022年6月12日の「サイバーファイトフェスティバル2022」で、中嶋の張り手を食って脳震とうを起こし、レフェリーストップ負け。その影響でしばらく欠場し、王座は返上した。以降、同王座に就くことはなく、物議を醸したこの一件は封印されていた。 バックステージで青木は「この1カ月、上野のことをずっと考えてきたけど、最初定まらなくて、どうしようかと思ってんだけど。最後は愛をもってつぶすしかないと思って、つぶしにいったら、彼もつぶしに来た」と振り返り、遠藤については「遠藤は恥をかいて、それをぶつけてくるから、その怖さはある」と話した。 遠藤は「ベルトを巻いてDDTのトップに立って、中嶋勝彦とタイトルマッチをやらなければいけない。それが俺の使命。必ず青木真也を倒して俺が生きていることを証明する」と、王座奪還を期していた。 ◇ ◇ 飯伏幸太が7年ぶりに古巣DDTに参戦した。7・21両国国技館大会の「高木三四郎無期限休養ロードFINAL」にサプライズ登場してDDT参戦を訴え、高木も快諾していた。 この日は男色ディーノ、彰人と組んで遠藤哲哉、飯野雄貴、高鹿佑也組と対戦し、ディーノの尻に遠藤、高鹿の顔をぶち込むなどDDTらしさを堪能。遠藤がバーニングスタープレスで彰人を押さえて試合には敗れたが、古巣での戦いを楽しんだ様子だった。 試合後、遠藤が「いつでもいいんで、このDDTのリングで待ってます」とラブコール。飯伏は「20年やってきて、ホントにプロレスが好きなのかわからない時期がありました。このDDTのリングに帰って来て、試合ができて、本当にプロレスが楽しいと思えました。でも、まだプロレスを好きな気持ちは60点。100点には足りないけど、これからどんどんAEWやDDTのリングに上がって、本当の自分の楽しいプロレスを探したいと思います。遠藤、次はシングルでやろう」と返答した。