<街ぶら>話題の「ちちんぷいぷい」パン人気の秘密を探る
製パン関係者が語る苦労話
そんなアナウンサーらのリクエストを聞いて商品化させたのは、山崎製パンの第一工場(吹田市)、第二工場(松原市)、京都工場(京都府宇治市)の社員。
大吉アナの「そばめしだったら、どれだけお米を感じられるか。どれだけ卵を入れたら明石焼きに感じられるかなどを、何度も大吉アナと考えながら作りました」と疲れた表情で振り返る。 また、豊崎アナのパンを開発した第二工場関係者は、開口一番「本当に苦労させて頂きました」と語る。「最初は両側メロンパンという夢のような商品を作ってほしいといわれましたが、出荷のことを考えるとそれは難しく。毎日豆乳を飲まれているとお聞きして、それをアイデアにして商品化させて頂きました」と振り返った。 そして、福島アナのパンを担当した京都工場関係者は「最初はアジフライとか、ようかんのというご意見を頂いたんですが、それはなかなか難しく。ただ、そのようかんをヒントに和菓子のようなコッペパンを作っていこうといちご大福をイメージして、関西にあったつぶあんを入れてこうした形に仕上げました」と笑顔で語った。 また、福島アナが言っていたコッペパンの関西での売れ行きについては、関東と売上を比較すると、関東の方が圧倒的に売れているという。だが、このパンを販売することによって、関西での普及を目指すと話していた。
親近感があってこそ成り立つ番組コラボ商品
連日、同番組でも売上の様子などをレポートしているが、販売から2週間たった時点で大吉パンが59万5569個、豊崎パンが67万3355個、福島パンが67万7139個売れたと発表されていた。すでに計約200万個を売ったこのパンだが、これから来年1月末まで近畿のスーパーやコンビニなどで販売されるとか。 大阪市内のスーパーでこの商品を買っていた60代の男性に話を聞くと「わしは朝早い商売をしてて、時間的に落ち着いたらいつも、ぷいぷい見ながらすごすことが多い。まぁあそこまでやってるから買ったろかなと。なんか家族的で応援したなるからええんちゃう」と語る。 またこれを食べたという40代の男性は「3つとも食べてみて、それぞれ美味しかったが福島パンが、安定した味とボリュームのお得感で、一番気に入った。豊崎パンは女性らしくきれいやし、大吉パンは軽くトーストしたらええんちゃうかな」と美食家のように語っていた。 関西ローカルの番組では、こうしたコラボなどの取り組みは多く見られるが、いずれも「この番組やから、この人のやから」という親近感、または家族的な感覚があってこそ成り立つものではないだろうか。今後もテレビを飛び出して、各番組からどのようなコラボが生まれるか楽しみだ。