ルーツは130年前に漂着した英国船…光沢ある褐色の羽のインギー鶏、南種子の愛好家が品評会
鹿児島県の天然記念物に指定されている「南種子町のインギー鶏」の品評会が25日、同町の農業者トレーニングセンターであった。町内の愛好家が7組のつがいを出展、特徴的な垂れた尾羽や毛色、体格などを競った。 【写真】(別カット)垂れた尾羽や光沢のある褐色の羽が特徴のインギー鶏=25日、南種子町中之上
インギー鶏は1894(明治27)年、種子島に漂着した英国帆船「ドラメルタン号」から譲り受けた鶏がルーツ。尾骨はあるものの、尾羽の発育不全の縮れで尾がないように見えるといった特徴がある。 愛好家らでつくる町育種会が約10項目の基準に沿って毎年審査し、2月現在で94羽をインギー鶏として認定。同じ系統を持ちながら、認定外となった鶏などは「インギー地鶏」の名で食用にされている。 品評会では花峰小学校が雄の最高賞を獲得した。6年内田理沙子さんは「2人1組での世話は大変だけど、お利口な鶏。学校の伝統が評価されてうれしい」とにっこり。育種会の寺内安弘副会長(78)は「飼育を通じて南種子の歴史を後世につなげたい」と話した。
南日本新聞 | 鹿児島