訪問介護の倒産、昨年を上回るペース 1~10月で72件 過去最多
訪問介護事業者の倒産件数が、今年1~10月は72件にのぼり、2023年の年間67件を上回って過去最多となった。東京商工リサーチが6日、公表した。物価高や人材不足に加え、24年度の報酬改定で基本報酬が引き下げられた影響もあるとみられる。同社は「小規模の事業者の淘汰(とうた)が加速している」と分析する。 【写真】倒産過去最多の訪問介護事業 地方の現場「高齢者をどうしたいのか」 同社によると、介護保険制度が始まった00年以降、倒産件数が最多だったのは23年の67件。24年は10月まででこれを5件上回る72件となった。 規模別でみると、資本金1千万円未満が61件(84.7%)、従業員数10人未満が68件(94.4%)を占めた。従業員数20人以上の事業者はなく、小規模・零細の事業者が多く倒産している。
朝日新聞社