【弥生賞】シンエンペラーの前走GⅠ組は勝ち切れず 1着候補はトロヴァトーレなど1勝クラス勝ち馬だ
8枠が好成績
昨年の牡馬クラシック戦線は皐月賞こそ京成杯経由のソールオリエンスが勝ったが、ダービーは弥生賞ディープインパクト記念(以下、弥生賞)を勝ったタスティエーラが制した。その前年ドウデュースは弥生賞2着。近年、弥生賞の存在感が再び増している。オールドファンには懐かしい“ダービー馬は弥生賞から”という格言が令和に復活しつつある。時代が流れても変わらない。 【中山記念2024 データ分析】3枠より内が特定条件クリアで単勝回収率241%! 脚質別成績などデータで徹底分析(SPAIA) 今年はタスティエーラと同じ堀宣行厩舎に所属するダノンエアズロックがここからクラシックへ進む。新馬、アイビーSを連勝。アイビーSではホープフルSを勝つレガレイラに0秒2差をつけており、世代最上位ランク評価は当然といえる。弥生賞を勝てばその評価を揺るぎないものにできる。データは過去10年分を使用する。 クラシック戦線における最重要トライアルらしく、1番人気【3-4-1-2】勝率30.0%、複勝率80.0%を筆頭に4番人気以内が9勝2着8回3着7回と上位人気馬が強い。伏兵台頭は8番人気【1-1-0-8】勝率10.0%、複勝率20.0%ぐらいで、有力4頭の競馬になりやすい。 今年もダノンエアズロックにホープフルS2着シンエンペラー、若駒Sで衝撃の走りをみせたサンライズジパング、2戦2勝トロヴァトーレ、東京スポーツ杯2歳S2着シュバルツクーゲルと上位勢の層は厚い。 舞台となる中山芝2000mは中山のなかでは比較的クセがなさそうだが、枠番別成績をみると意外にも8枠が【5-1-1-13】勝率25.0%、複勝率35.0%と抜けている。7枠も【1-5-1-13】勝率5.0%、複勝率35.0%なので、外枠の好走が目立つ。 これは弥生賞が10頭前後の落ち着いた頭数になることと結びつく。手ごろな頭数のため、外を回るロスと馬群に包まれないメリットのバランスが、メリット寄りになりやすいと推測できる。決まってスローになるため、内は密集した馬群で力を出し切れない、もしくは折り合いを欠くといった要素が紛れ込む。 ほかでは4枠も【2-1-2-6】勝率18.2%、複勝率45.5%と好成績。こちらは真ん中から内外の出方が見やすく、戦略を立てやすいという利点があるのではないか。