【独自】「十数年の懲役なんてごくわずかで、痛くもかゆくも…」“全部なめまわせ“ ”髪の毛食えや” 22歳男が拘置所で記者に語った懲役12年判決への心境「BIGになる!」と豪語
「いま述べた気持ちは、裁判での反省の弁と矛盾しないか?」「矛盾しないと思います」
退室しなければならなかったが、私は最後にどうしても質問をぶつけざるにはいられなかった。 「これを聞いた人は……… いま述べてもらった気持ちは……… 裁判であなたが述べた反省の弁と、並立はするんですか? あなたが裁判で述べた反省と…… 矛盾しないですか…?」 山中元稀被告は私の目を見つめて、はっきりと答えた。 「矛盾しないと思います」 私は気が滅入った。拘置所を後にしても、暗澹(あんたん)たる気持ちが続いた。
「長い人生からすれば、十数年の懲役なんてごくわずか」しかし被告側は控訴
文面だけから見れば、控訴はしないとも受け取れたが…。この面会の数日後、11月24日付で山中被告側は、判決を不服として大阪高裁に控訴した。 最後まで戦慄の犯行の背景はつかめなかった。つかめると思うこと自体が間違いだったのかもしれない。被告が真摯に記者に向き合うと、期待すること自体が間違いだったのかもしれない。 確認できたのは、公判で反省を示した被告の姿は“虚構”であり、2審以降でどんな判決が確定しようとも、彼が“若くして社会に戻ってくる”という、厳然たる事実だけだった。 (MBS司法担当 松本陸)