北海道新幹線「函館駅乗り入れ」実現の可能性 大泉市長出席のセミナーで何が語られたのか
■延伸時に「函館」をどうする? の議論こそ肝心 現在の諸物価値上がりで計算し直す必要はあり、課題は多々出てくるだろうが、技術面は必ず解決できる。財源が最も悩ましい議論になると予想されるが、調査ではビジネス・観光客とも高い割合で相応の対価を払う意思があるとの結果が得られ、受益者負担が成り立つ。函館―札幌間が新幹線で結ばれれば効果は道全体に及ぶ。最終的には札幌延伸時に、「函館」をどうするかであり、その議論を巻き起こすことが最も重要。法律・制度の作り替えも必要になるが、何もしないのか、どこまでやれるかは地域・社会の気運にかかる――と参加者にハッパをかけた。
今回のフォーラムはあくまで函館市によるもので、後援や共催として「JR北海道」や「北海道」、はたまた「国交省」の文字はない。聴講した道関係者は「“むずかしい”との立場」と語る。果たして、今後どのような潮流になってゆくか、函館市が実現を目指す「札幌延伸の時」は遠い話ではない。
鉄道ジャーナル編集部