<速報>青木合流、中田翔に一発も侍ジャパンは阪神に2-4惜敗
WBCに向けての侍ジャパンの強化試合が3日、大阪の京セラドームで阪神を相手に行われ、日本代表は2-4で惜敗した。先発の武田(ソフトバンク)の制球が定まらずに4安打3失点と打ち込まれたが、中田翔(日ハム)に待望の一発が飛び出て、8回には代打攻勢が成功。合流した青木(アストロズ)、菊池(広島)の新1、2番コンビでヒット無しで1点差にしたが、反撃もそこまで。8回には手痛い追加点を許して2-4でゲームを落とした。強化試合は5日のオリックス戦を残すのみとなった。 阪神のヤングパワーとスタンドを埋めた満員の虎ファンに圧倒されたのか。 10日の中国戦での先発が有力の武田(ソフトバンク)が、その立ち上がりに崩れた。北條、高山に連打を浴びて、無死二、三塁。いずれも制球ミス。オープン戦初スタメンとなった鳥谷は投手ゴロに抑えたが、原口のショートゴロの間に先制点を失い、さらに二回にも先頭の上本を歩かせ、大山に三塁線を破られる二塁打。無死二、三塁で、内野手は前進守備を敷く。うまく梅野は二ゴロに斬ったが、板山に高めに浮くボール球を強引にライト線に運ばれ、さらに2点を失った。 「全体的にバランスが悪かった、変化球の精度がわるく、まっすぐ1本になってしまいました。テンポもよくなかった。もう少し時間があるので、しっかりと調整して本番に臨みたいと思います」と武田のコメント。 打線には青木(アストロズ)が初合流。1番・青木、2番・菊池(広島)に6番にDHで山田(ヤクルト)を入れる本番想定のベスト布陣を組んだ。小久保監督も「5日が終わった時点で決めるが、今の時点では、これで」と考える1、2番だ。阪神の先発メッセンジャーに対して、二回二死から山田が三遊間ヒットで出塁すると鈴木(広島)の打席でカウント1-1から盗塁を仕掛けたが失敗。結局、3回をその1安打と沈黙した。 しかし、岩貞に代わった4回に先頭の青木がセンター前ヒット。一死から坂本(巨人)が内野安打でつないだが、筒香(横浜DeNA)が追い込まれ外のボールにバットを出して三塁ゴロ併殺で逸機。 日本は2番手の牧田(西武)が3、4回の2イニングをパーフェクトに抑えてゲームを落ち着かせた。平野(オリックス)に150キロをマークした増井(日ハム)と無失点を続けて反撃を待つ。7回に二死から中田(日ハム)が阪神の新外国人のメンデスからレフトポール際にソロアーチ。試合前に“鉄人”衣笠祥雄氏から長い時間に渡って直接、タイミングについてのアドバイスをもらっていたが、さっそく“鉄人効果”が現れた。 日本は8回に阪神の4番手マテオに代打攻勢を仕掛けた。まず代打・田中(広島)が中前打、さらに代打・秋山を送り、死球で歩く。青木の二ゴロの間に、一死二、三塁となり、一打同点のチャンスで、好調の菊池は投手ゴロに倒れたが、その間に田中が生還して1点差に詰め寄った。さらに二死三塁の同点機は続いたが、坂本はセンターフライに終わった。 だが、8回に秋吉(ヤクルト)が二死一塁から途中出場の新人、糸原に右中間へタイムリー二塁打を許して手痛い失点。9回もドリスの前に侍ジャパンは3人で終わり2-4の惜敗となった。それでも中継ぎの安定や、得点パターンに日本らしいオプションも見られて少なからず収穫のある黒星となった。