【ヤクルト】奥川恭伸が5回1失点の粘投 995日ぶり本拠地勝利の権利を得て降板
<ヤクルト-阪神>◇29日◇神宮 青い空。白い雲。野球日和の神宮に集うファンが待ち望んでいた日が巡ってきた。ヤクルト奥川恭伸投手(23)が、2年3カ月ぶりに神宮に帰ってきた。本拠地での995日(21年10月8日、対阪神)ぶりの勝利を目指して阪神戦に先発した。 慣れ親しんだ本拠地のマウンド。その感触を確かめるようにして、阪神1番・島田に投じた注目の初球は147キロの高めの直球。捕手中村のミットにバシッと収まり、ストライク。2球目も直球を投じて遊ゴロに仕留めると、続く中野は左飛、森下も遊ゴロに打ち取り3者凡退。上々のスタートを切った。 制球の乱れから2回に1死一、二塁と得点圏に走者を背負うも、坂本、小幡にフライを打たせてしのいだ。3回2死二塁では3番・森下を空振り三振に取り、ベンチに引き揚げる際にグラブを2度たたいた。5回に1点をかえされたが、最少失点に食い止めた。 2年ぶりの1軍登板となった14日オリックス戦(京セラドーム大阪)で980日ぶりの勝利を達成。復帰2戦目にして、右肘痛を発症した22年3月29日巨人戦以来となる本拠地での登板機会を得た。登板前日には「チームの状況とかいろいろありますけど、自分らしく自分のできることしっかりやって明日頑張りたい」と意気込んでいた。5回87球を投げ2安打1失点と、4連敗中のチームを救う快投。勝ち投手の権利を得て後続に託した。