台風の経験と教訓伝える 兼久小の若月さんに最優秀賞 全国子ども防災作文コン
鹿児島県天城町の兼久小3年、若月ゆなさんが内閣府防災係などが後援する全国子ども防災作文コンクールで最優秀賞を受賞し、若月さんへの表彰伝達式が19日、天城町役場であった。昨年の台風6号での経験や教訓を伝えた若月さんは、受賞を喜ぶとともに「同年代の子どもたちに災害に備える大切さを伝えたい」と話した。 コンクールは、子どもが災害時でも自ら判断し身を守る行動ができるように、普段から防災意識を高めてもらうことが目的。今回5回目で、3、4年生を中心に約10作品を応募した兼久小も優秀学校賞を受賞した。 若月さんは昨年4月に沖縄県から天城町に引っ越してきて、現在は家族と5人暮らし。作文では、昨年7月下旬から8月上旬にかけて奄美群島を襲った台風6号の影響で定期船など物流が止まり、スーパーの棚が空っぽになったこと、停電や断水になっても困らないように準備したことなどの経験を伝えた。 また、「保存できるインスタント食品を買っておくことが大切」「次に台風が来る時はいろいろとお手伝いを頑張りたい」と、子どもの視点で災害に備える大切さを分かりやすくまとめた。 伝達式には森田弘光天城町長、院田裕一教育長らが出席し、若月さんと同小の仮屋浩一校長に表彰状が手渡された。仮屋校長は「外部講師を招くなど防災教育には力を入れてきた。若月さんと学校の受賞は子どもたちが災害への備えの大切さをしっかり理解してくれているという証しになる」と教え子たちの快挙を喜んだ。