トランプ氏と早期会談へ、石破首相の訪米も模索…前回は安倍氏が他国に先駆けて会談
米大統領選で共和党のトランプ前大統領が勝利したことを受け、日本政府は、トランプ氏との関係構築を速やかに進める方針だ。早い段階で石破首相とトランプ氏との電話会談を目指す。首相訪米による対面会談も模索している。
石破首相は6日夜、トランプ氏の勝利宣言を受け、首相官邸で記者団に「トランプ氏の勝利に心からのお祝いを申し上げる」と述べた。その上で「接点を早急に持つべく努力したい」と語り、会談を早期に実現させたい考えを示した。「『自由で開かれたインド太平洋』の実現に向け、緊密に連携していきたい」と記した祝辞も出した。
トランプ氏が前回勝利した2016年の大統領選では、当時の安倍首相が早期に訪米し、他国に先駆けてトランプ氏と会談し、その後の両氏の良好な関係につながった。日本政府は今回も早期の会談に向け、トランプ氏の前政権で高官を務めた陣営関係者と接触してきた。
今回、各国もトランプ氏との会談実現を急ぐのは間違いないとみられる。外務省幹部は「日本の望み通り、早期に会談が実現できるかはわからないが、最善を尽くす」と話す。
トランプ氏は日本政府に対し、防衛費の負担増を求める可能性がある。ウクライナ支援をめぐり、先進7か国(G7)の結束が乱れる懸念もある。日本政府高官は「米国の新政権が実際に何を求めてくるのか注視しなければならない」と警戒する。