F1、ジャンプスタートの取り締まりを強化。完全センサー次第だったルールを微調整
雨用タイヤのルール不備も修正
FIAが発表した競技規則の最新バージョンには、雨に見舞われたフリー走行でインターミディエイトタイヤを使用することをチームに奨励する条項も含まれている。 今年4月のF1日本GPでは、現行の雨用タイヤ規定に不備があったことで、雨に見舞われたFP2で各チームがインターミディエイトタイヤを温存すべく、走行を控えるシーンがあった。 これは今季からインターミディエイトタイヤの供給セット数を4から5に増やした代わりに、ウエットコンディションで走行に影響が出た場合に返却義務のあるインターミディエイトタイヤをチームに1セット追加供給するというレギュレーションを撤廃したことが原因だったと言える。 つまりフリー走行で雨が降った場合、使えるセット数自体は昨年と変わっていないものの、昨年までは返却義務のあった1セットを、残りの週末に向けて温存しておくメリットが生まれてしまったのだ。 最新バージョンのレギュレーションでは、フリー走行がウエットと宣言された場合、予選までにインターミディエイトタイヤを1セット返却する義務が明記された。 新しい30.5条 g)項には次のように記されている。 「FP1、FP2、FP3がウエット宣言された場合、第30.2条 a)ii)項に基づき各ドライバーに割り当てられた5セットのインターミディエイトタイヤのうち、1セットをFP3終了後2時間以内に電子的に返却しなければならない」 このレギュレーションにより、少なくともインターミディエイトタイヤを1セットフリー走行で使ったとしても、予選・決勝で他チームと比べて不利になることはなくなった。そのため、走行が可能なコンディションでも全く走行しないということはなくなるだろう。
Jonathan Noble