間違うと家族が最悪の結末に…“謎解き”で介護を考える経産省イベントが話題 「話しておけば…」介護離職経験者が語る後悔
■親子での会話に壁 “子→親”だけでなく“親→子”も
介護について親子で話し合った経験があるのは、親世代が16.5%、子世代が25.2%。きっかけを子世代に聞くと、「親の病気や介護に迫られてから」が46.8%を占める(出典:ダスキン ヘルスレント「親子で向き合う介護レポート 2024」)。 17年の専業主婦を経て65歳で起業した薄井シンシア氏は、「うちの娘が話したがらない」と逆のパターンに直面したという。「娘には“親が弱っていく姿を認めたくない”という思いがあるのだろう。過去に“私がいなくなったら”という話をした時、『ママがいなくなったら業者に頼んで全部捨ててもらう』と言われて、大事なものが捨てられてしまうのはまずいなと思った。(イベントは)逆のパターンもほしい」と話す。 “介護”謎解きイベントの企画・運営に携わる、経産省ヘルスケア産業課で課長補佐を務める水口怜斉氏は、「親からも子からも、どっちもあっていいと思う。ただ、親御さんから切り出してもらうと子どもとしても話しやすいのでは」と同意。 また、親子の会話として「いきなり通帳や番号を聞くのはハードルが高い」とし、「例えば在宅か施設のどちらを希望するのか意向を聞いてみる。あと、住んでいる地域・周辺でどんな介護サービスが使えるのかをリサーチしておくこと。隣の市に良い施設があるという情報がわかっていれば、ケアマネージャーに伝えられ意向をくんでくれたりする。急にバタバタ始まった時に間に合わせでやると、施設が空いていないケースもある」と事前の心構えを伝えた。 さらに、こうした取り組みを経産省が進めている理由と合わせて、水口氏は次のように必要な対策を語った。「介護が発生することで、働ける時間やパフォーマンスは下がってしまう。企業活動にもダイレクトに影響があるため、僕ら経産省がこれをやっている。親の介護が発生するのは40代、50代の方が多い。働いている方に対しては、職場経由での情報提供がまずは1つのやり方だと思う」「各市町村には地域包括支援センターという介護の総合窓口があるが、多くの方が存在を知らない。ここを知っているかどうかでだいぶ変わってくるが、情報アクセスが限られてしまっている。ここに対しても適切な情報を提供することが大事だ」。(『ABEMA Prime』より)
ABEMA TIMES編集部