北野武監督、ベネチア国際映画祭で好感触「トップ3に入る程反応が良かった」
北野武監督、浅野忠信、大森南朋がイタリア時間6日、イタリアで開催の『ベネチア国際映画祭』に出席した。 【動画】歓迎を受ける北野武監督、浅野忠信、大森南朋。北野武監督はレアな体験も Amazon MGM スタジオ製作の Amazon Original 映画『Broken Rage』が第81回ベネチア国際映画祭アウト・オブ・コンペティション部門(特別招待作品) に選出され、イタリア現地時間9月6日(金)に初上映された。 ベネチア国際映画祭への正式出品は、日本の配信動画作品として初の快挙となる。なお、本作は Prime Videoで2025 年に世界配信を予定だ。 その作品性で世界中から賞賛を浴び続けている北野武氏が監督・脚本・主演を務める本作は、北野氏の構想をもとに、「暴力映画におけるお笑い」をテーマに制作された。前半では、警察とヤクザの間で板ばさみなった殺し屋が生き残りをかけて奮闘する、裏社会を舞台に繰り広げられる骨太のクライムアクションになっている。一方後半は、同じ物語でありながら、前半と同じ物語をなぞるコメディタッチのセルフパロディに。主人公の殺し屋・ねずみをビートたけし氏が演じている。 レッドカーペットでは記者たちからの熱烈なキタノコールに迎えられた。 公式上映が行われたメイン会場の「SALA GRANDE」には、北野監督の新作を待ちわびたファンが世界中からベネチアへ押し寄せ、1032席が埋め尽くされた。上映中は笑いと拍手の渦が起き、世界中のファンが歓喜。上映後、熱狂に包まれた観客からは惜しみない拍手と歓声が送られ、スタンディングオベーションが 6 分を過ぎたところで北野監督は照れくさそうにそれを制止した。 世界初上映を終えた浅野忠信は「お客さんにものすごくウケていたのでホッとしましたし、監督も喜んでいらっしゃいました。僕が日本の試写会で見た時に感じた『おもしろい!』という感覚が正しかったことが確認できてよかったです」、大森南朋は「イタリアのファンの方は北野監督の世界観をよくご存じなのだと思いますが、こんなにも愛と喜びを持ってこの映画と向き合っていただけるんだと思い、非常にうれしかったです」とそれぞれ喜びを語った。 映画監督として35年以上活躍し、日本を代表する巨匠・北野監督が今もなお挑み続ける、新たな試みとなる、Amazon Original映画『Broken Rage』は、Prime Videoにて2025年に世界配信を予定している。 ■北野監督『Broken Rage』上映後コメント ベネチア国際映画祭には何度も来ているけど、今回は、その中でもトップ3に入る程反応が良かった。『HANA-BI』の時よりもスタンディングオベーションはこっちのほうが長くて、面積とか体積で言えば、今回のが一番良かったなと思います。『Broken Rage』はあまりにも映画らしくない、冒険した作品なので「大丈夫かな?」と思ったけど、反応がすごく良かった。 ベネチア国際映画祭は、映画では無名だった武にグランプリをくれたので、自分たちが育てたという感覚を持ってくれてるんじゃない? ベネチアでグランプリを獲っても、あまり進化のないことをやっていたらファンに飽きられちゃうから、またチャレンジしてるところを見せないと。1本1本、ベネチアのファンがこの映画を見たらどう思うか?ということも意識しながら作ってます。