スイスの警察は24日、中に乗り込んだ人が自殺できるように開発された「自殺カプセル」が初めて使用されたことを受けて、関係者数人を逮捕したと発表した。 スイス北部シャフハウゼン州の警察は、この自殺カプセル「サルコ」を森の中で発見したと発表。検察は数人の身柄を拘束するとともに自殺ほう助及び教唆の容疑で捜査を開始したことを明らかにした。ただ容疑者や、死亡した人の身元には言及していない。 一方、カプセルを製造した自殺の権利擁護団体「ザ・ラスト・リゾート」は、死亡したのは重度の免疫不全を患っていた64歳の米国人女性だと明らかにした。また逮捕されたのは、同団体の共同代表フロリアン・ウィレット容疑者とオランダ人1人、スイス人2人だったとしている。ウィレット容疑者は、女性が自殺した際に現場で立ち会ったという。 スイスでは自殺ほう助は合法化されているが、この自殺カプセルを巡っては国内で論議を呼んでいた。 スイスの保健相は23日、窒素を使用してカプセル利用者を死に至らしめることは法律に違反すると述べ、カプセルが法律上の要件を満たしていないとの見解を示していた。