飲食店へのAI予約「オートリザーブ」は飲食店側からしたら不気味ではないの? お店の人に聞いてみた
食べログなどでのネット予約を受け付けていない飲食店を予約するには基本的に「電話」が必要。とはいえ「電話予約が億劫で、どうにかネット予約できる方法はないか探してしまう」方は多いのでは? 【画像でわかる】コンビニのレジで我慢できる待ち時間は? 限界は3分以内が最多 きっとそんな方なら一度は目にしたことがあるサービスが、飲食店へのAI予約「オートリザーブ」。食べログやぐるなびなどに掲載されていない飲食店でも掲載されている場合が多く、しかもオートリザーブ上で予約代行受付まで一気通貫で可能です。 とはいえよく考えると、このサービスは飲食店側からしたら不気味ではないのでしょうか。お店からすると、自分のサイトをウェブ上でこれといって宣伝していないにも関わらず突然AIから電話がかかってくることを意味します。 今回は飲食店へのAI予約「オートリザーブ」とはどのようなサービスなのか改めて解説。加えてオートリザーブに掲載されているとあるお店の方に「オートリザーブを不気味だと思わないのか」本音を聞いてみたので、その模様も紹介します。
飲食店へのAI予約「オートリザーブ」とは
「オートリザーブ」は飲食店の予約サービスです。そしてオートリザーブには「公式予約」と「予約代行」の2通りのサービスがあります。 公式予約はその名の通り、オートリザーブに公式掲載している飲食店に即時予約ができるもの。オートリザーブ上の店舗ページに「予約可・公式予約」と記載されています。もう一方の「予約代行」は、AIを活用した予約代行サービス。あくまで「代行」であり、オートリザーブでの予約代行の申し込み時点では「予約そのもの」は完了していません。
オートリザーブの予約代行は、飲食店の営業時間内に同社のAIが「電話が繋がるまで架電し続け、自動音声で予約する」サービス。つまり飲食店側にとっては、AIの自動音声による電話がかかってくることとなります。
飲食店からは「賛否両論」:AI予約が苦情に発展するケースも
オートリザーブの予約代行は「賛否両論」なのが現状で、AIによる予約代行が苦情に発展するケースもあります。まず「賛同する飲食店」からは、以下の2通りのいずれかに該当する場合「予約手数料やキャンセル料をクレジットカードから引き落とす仕組み」があることが好評を博しています。 ・店舗にキャンセル規定がある場合(AutoReserveの無断キャンセルの規定も含む) ・予約手数料が生じる場合の予約リクエスト つまり「電話でコース予約をしたにもかかわらず来店しない」といった悪質な無断キャンセルへの対策が仕組み化されている点で、オートリザーブは新たな電話予約の方法として一定の評価を得ています。 また自動音声でのやり取りを「気楽」だと捉える飲食店の方も一定数存在します。一方で飲食店やホテルのレストランなどに許諾を得ずに掲載したうえで、自動音声で予約をしていると見られるケースも発生しており、予約拒否に発展しているケースもあります。加えて以下の2つの点も、オートリザーブのAIによる予約代行について問題視されがちです。 ■アレルギーなどに関する相互でのやり取りができない 飲食店への電話予約では、日時や来店日時に関する機械的なやり取りだけではなく「来店は初めてかどうか」「団体客の予約が入っており、少し小さめのカウンター席の案内になるが構わないか」「アレルギーはないか」など細やかなやり取りが発生することが少なくありません。 自動音声での電話予約の場合、こうしたやり取りができないままに予約が成立してしまいがちです。ネット予約をそもそも受け付けていない飲食店からすると「電話で細やかにお客様とコミュニケーションしたうえで、予約を受け付けたい」というニーズがあるケースが多いため、オートリザーブのサービスに不満の声が上がるケースがあります。