アクア、ホーム初勝利 格上NEC川崎破る、11位に再浮上
バレーボール大同生命SVリーグ女子のKUROBEアクアフェアリーズ富山は8日、砺波市の県西部体育センターで3位のNEC川崎を3-2で破り、今季のホーム初勝利を挙げた。旧Vリーグ時代の2023年2月以来、2季ぶりのホーム白星となった。通算成績は6勝12敗の勝ち点17。順位を一つ上げ、11位に再浮上した。 チームによると、リーグ戦でNEC川崎(旧NEC)を倒すのは旧Vリーグ時代を含めて初めて。 アクアは第1セット、激しい点の取り合いの末にショールテンのサービスエースなどで先取。第2セットもショールテンの勢いは止まらず、21-18からスパイクを4本決めてものにした。 第3、4セットは相手に猛攻を許し連取された。最終第5セットは浮島とショールテンが要所でスパイクを決め、15-10で制した。 川北元監督は「選手は最後まで粘り強く、強い気持ちを持って戦ってくれた。(ホーム初勝利を)心からうれしく思う」とコメントした。
次戦は28日、魚津市のありそドームで7位のSAGA久光と対戦する。 コートで歓喜の輪 ショールテン殊勲21得点 試合終了の瞬間、コートにアクアの選手が集まり、歓喜の輪が広がった。激闘の末、格上のNEC川崎を破ってのホーム初勝利。主将の中村は「上位に勝ち切れて本当に良かった。自信につながった」と語った。 0-3で完敗した前日とは別のチームの守備を見るようだった。乱れていたサーブレシーブは、この日は第1セットからセッターの安田に渡り、速攻やフェイント攻撃などの多彩な攻撃を生んだ。中村は「パスを1本目からつなぐ意識がチームで統一できていた」とうなずいた。 勝利の殊勲はショールテンだ。要所で角度のあるスパイクを決めるなど今季自身最多の21得点で、負傷で欠場したシュティグロートの穴をカバー。好サーブで相手守備を次々と崩し、システム変更に柔軟に応えて意表を突いたバックアタックも決めた。第5セットの接戦中に「勝つ予感がした」という背番号3は「それを信じ、集中してプレーできた」と話した。
今季初先発の金田がサーブで相手を翻弄(ほんろう)するなど、控え選手も奮闘。挽回に向けた好材料がそろい始めている。連勝に向け、中村は「勝って良かったで終わらないように課題を見つめ直したい」と気を引き締めた。(西村勇輝)