障害のせいで学校生活は窮屈だった。でもこの「相棒」がいたから支えられ成長できた。全国青年大会で発表した女性の主張が最優秀賞
鹿児島障害者職業能力開発校(薩摩川内市)に通うさつま町の落合由佳さん(22)が、全国青年大会の意見発表部門で最優秀賞を受けた。内容は生まれ持った心疾患と自閉症スペクトラム障害を「相棒」と呼んで共に歩み、青年団活動を通して成長できた半生を振り返った。受賞について「これまで支えてくれた方に感謝しかない」と喜ぶ。 【写真】全国青年大会で発表する落合さん(さつま町教育委員会提供)
全国大会は東京都で11月9日あり、5人が日々の生活で感じたことなどを10分以内で発表。落合さんは9月の県大会を経て初出場し、町関係者では同部門で初めて最優秀賞を受賞した。 落合さんは障害のため窮屈な学校生活を送ったが、障害があったからこそ支えられ、周囲の温かな気持ちを一層感じられるようになったと主張。興味があった町青年団に2022年入団したのを機に活動が広がり、さまざまな人と出会い、イベントの企画にも挑戦し自信を深めていったという。 「以前は他人とのコミュニケーションがすごく苦手だった。かなり変われたと思う」と笑顔を見せる落合さん。町青年団の外囿雄大団長(28)は「自ら進んで入団してくれる人は珍しく、落合さんの存在や受賞は他の団員の刺激になっている」と話す。 現在は寮に入り、就職を目指してデッサンなどを学ぶ。「相棒がいたからこそ現在の自分がある。今後は資格取得にも挑戦して就職を目指し、青年団活動と両立して頑張りたい」と飛躍を誓った。
南日本新聞 | 鹿児島