都内で“ハワイ気分”……「本当だったら行きたい」円安直撃のGW、前半戦は「安近短」各地で混雑 為替介入か?
日テレNEWS NNN
「安近短」がトレンドと言われる今年のゴールデンウイーク(GW)。3日目の29日、都内の観光施設や高速道路、空港は混雑していました。旅行や遠出をやめ、近場や自宅で過ごす人も。一方、ハワイなど海外に出かけた人は円安の影響を強く感じていました。 【動画】GW前半戦最終日 各地でにぎわいも…避けられない“渋滞” 車内での暇つぶし方法は?
■空港の国際線や高速道路で混雑
29日夜8時すぎ、羽田空港の国際線到着出口から、続々と人が出てきました。“前半戦”を海外で過ごした人や、これから海外へ向かう多くの人の姿がありました。 夜7時すぎに上空から確認すると、東北自動車道では車のヘッドライトが長く連なっていました。上りの一部で、一時最大47.5キロの渋滞が発生しました。
■豊洲の観光施設「千客万来」は人の波
オープン後初めてのGWを迎えた東京・豊洲の観光施設「千客万来」でも、大勢の人でごった返していました。海外からの観光客が海鮮などのグルメを満喫する姿も見られました。 新社会人になって初めてのGWという2人は、ランチで1つ約400円のおにぎりを味わっていました。今年のトレンドである「安く、近く、短い期間で」という「安近短」の外出を楽しんでいる人の姿も多く見られました。 都内から来た人は「友達と、どこか近場に行こうと話して、ここに来ました。物価も高いから、やっぱり海外厳しいかなって」。隣の人も「(海外は)来年に期待です」と話しました。
■海外に行きたくても「円安」で…
ウクレレの音楽が流れ、フラダンスを楽しむ人たちの姿が東京・町田市にありました。ハワイで人気のメニューも堪能できるイベントです。「アロハ~。少しでも国内でハワイの雰囲気を味わいたいと思います」という声が聞かれました。 訪れた人は「リフレッシュできる感じがあってよかったです」と言う一方で、「本当だったらハワイ行きたいです。やっぱり円安ですね。国外はちょっと考えられない」と本音をのぞかせます。 都内でハワイ気分を味わうことにした――。こうした声が多く聞かれたのは、GWを直撃した歴史的な円安の影響です。
■財務官「悪影響は看過しがたい」
ただ、29日はその円相場に大きな動きがありました。午前には約34年ぶりに、節目となる1ドル160円台まで下落。しかし午後1時すぎから一転して円高に進み、一時1ドル154円台半ばまで5円以上円高になりました。 政府・日銀が為替介入に踏み切ったのでは、との見方が広がっています。午後6時すぎ、財務省の神田財務官が取材に応じました。 神田財務官 「投機による激しい異常とも言える変動が国民経済にもたらす悪影響には、看過しがたいものがあります。介入かどうかっていうのは申し上げませんけれども、私どもは24時間365日、平時であっても対応できる準備をしている次第であります」