29日から玉野G3 地元取鳥雄吾の悲願なるか S班一年生眞杉匠、山口拳矢は浮上狙う / 瀬戸の王子杯争奪戦
ユウジ、ヒロト、そしてユウゴ
玉野競輪の令和6年能登半島地震復興支援競輪「開設73周年記念 瀬戸の王子杯争奪戦(G3)」が2月29日から3月3日の日程で開催される。2月25日に最終日を行った奈良記念は、近畿祭りと言っていいシリーズとなった。あっせんメンバーの充実もあったが、そこで戦う近畿勢の壮絶な意地の張り合いがあった。 今回は地元岡山勢に加え、中四国のWエースである松浦悠士(33歳・広島=98期)と清水裕友(29歳・山口=105期)が参戦する。四国勢の参加は少ないが、瀬戸内祭りとなるのか…。神輿の上に乗ることができるか、は取鳥雄吾(29歳・岡山=107期)だ。記念初Vを地元で。 ユウジとヒロト、が山陽道の往来を支配する中、ユウゴがそこの一つの門となれるか。広島代替、防府代替、のシリーズが玉野で開催されてきた中で、今回はユウゴが…。
レ・ミゼラブル
中川誠一郎(44歳・熊本=85期)のコラムで“後継者”と目されているユウゴだが、苦節の時間は短くしたい。中川はG1・3勝に五輪出場2回などと華やかに、泥水の時代の後を迎えた。が、とはいえ、それが約束されているわけではない。 “ああ、無情” 世の中は、悲劇だけで支配されることがある。これは、これだけは、いかんともしがたい。どれだけ頑張っても、頑張っただけ、という結末はある。なんとしても1回、まずは1回、悲劇の印象をぬぐわないといけない。ユウゴが、ヴィクトリー・ユウゴとなれるか、が今回最大の注目であり、ユウジとヒロトがそこにどう絡むのか、がこれからにつながっていく。 サングラス、外したら、吹き出しちゃうほど、あどけない、目をしてる…。
S班1年生
山口拳矢(28歳・岐阜=117期)と眞杉匠(25歳・栃木=113期)はS班としての1年目を躓いている。ケガや病気とアクシデントに見舞われており、2024年一発目の岐阜G1・全日本選抜ではともに振るわなかった。 それでも拳矢は二次予選の執念の走り、眞杉もケガを抱えているとは思えないアグレッシブな戦いで、今を切り開こうとしていた。早急に浮上のシリーズをつくることが求められる。 平原康多(41歳・埼玉=87期)、吉田有希(22歳・茨城=119期)、長島大介(34歳・栃木=96期)もいて関東充実のシリーズ。郡司浩平(33歳・神奈川=99期)が全日本選抜を制して、南関が一手入れた状況の今、だ。関東一丸を見せられるか、も重要な着眼点になる。 (文:東京スポーツ・前田睦生記者)