中国料理の名シェフ・小林武志の名を冠した〈コバヤシ〉は、“カウンターチャイニーズ”が堪能できると話題!
最上級のスープを意味するのが“頂湯(ディンタン)”。贅沢に豚肉と鶏肉をたっぷり使ったスープは、黄金色に輝き、驚くほどの香ばしさだ。仕上げに加える金華ハムは1.5㎜角のみじん切りに美しく切り揃えられ、塩分を出し切る寸前の火入れで完成。塩は一切使われておらず、金華ハムの塩味と湯(タン)=スープは非常にバランスがよく香りが上品で、素晴らしい俊味に仕上がっている。
“手羽先/紹興酒”は、仕上げに目の前で紹興酒が吹きかけられ、とても香り高い。手羽先の中にはフカヒレが詰められており、旨味たっぷりで骨の際まで美味しく食べられるので、手に取って最後まで食べ尽くすのがオススメだ。高級キノコのモリーユ茸や青味にあふれるズッキーニなど、季節の野菜もふんだんに添えられる。
〆の食事は“地鶏の煮込みそば”に加え、メニューには記載のない“干し貝柱の炒飯”が提供された。油を感じさせないパラッとした仕上がりで、干し貝柱が惜しげもなく使われているので、風味が半端ない。卵との一体感も抜群で、最後に食べてもペロリと完食できる佳味だ。
料理と見事にマリアージュするワインペアリング(7種類 2万7500円、5種類 1万6500円)もオーダーしておきたい。ブルゴーニュを中心としたフランスワインが7種類もペアリングされる。 最初の泡は、中国料理のアミューズにもぴったりなシャンパーニュの“ルイナール ブラン・ド・ブラン”。シャルドネ100%で、白桃や蜂蜜などのエレガントな香りと優しい味わいが広がる。“シャトー・ランシュ・バージュ ブラン・ド・ランシュ バージュ2020”は、軽やかな料理から重ための料理にもぴったりな白ワイン。熟したグレープフルーツを思わせる香りがあり、しっかりとした酸がありながらも、フルボディに近い。“シャンタル・レスキュール・セレクション サヴィニー・レ・ボーヌ 2018”は、上品ながらも骨格がある赤ワイン。ピノ・ノワール100%で中国料理の繊細なスパイスにもよくマッチする。 モダンなカウンターチャイニーズを堪能できる〈コバヤシ〉が、今年一番の話題になる中国料理であることは確かだ。彼女とのデートにはもちろんのこと、大切な人との食事であればあるほど利用してもらいたい。
●コバヤシ(KOBAYASHI)
住所:東京都港区六本木3-3-29 六本木アーバンレックスB1 営業時間:17:00~23:00 定休日:日曜 TEL:050-1809-4801 ※サービス料別
文=東龍