松山英樹「これがリンクス」 予選落ち覚悟も週末へ滑り込み
◇メジャー最終戦◇全英オープン 2日目(19日)◇ロイヤルトゥルーンGC(スコットランド)◇7385 yd(パー71) 「途中から(通過ラインが)4オーバーと出ていたので、それ以上いいスコアで回っておかないと、とは思ったんですけど、なかなかうまくいかなかったですね」。松山英樹は18番グリーンを降りると、スコア確認に向かいながら悔しそうに息を吐いた。82位から出た第2ラウンドを1バーディ、2ボギーの「72」で回って通算5オーバー54位。ホールアウト時点では予選通過の圏外にいたが、後続が伸び悩んだことで決勝ラウンドへの進出を決めた。 【画像】ロイヤルトゥルーンの名物パー3は罠がいっぱい
「きょう1アンダーくらいで回れたら通るだろうなと思っていた」と、まずは予選通過を見据えてスタートしたが、前半はスコアを伸ばせずイーブンパー。後半はどんどん強まる風で難度が増し、ショットミスから後半12番でボギーが先に出た。 2ホールを残した時点で、通算5オーバーは暫定の予選通過ラインに1打足りない。バーディを狙った上がり2ホールは、いずれもピンに向かったボールがフォローの風に乗ってグリーン上で跳ね、チャンスを作れなかった。17番(パー3)はグリーンの奥にこぼれ、18番は奥から長いバーディパットを残してしまう。「良いショットは結構打っていると思うけど、これがリンクスコース」。最終的に、13番からパーを並べてホールアウト。「あまり期待はしていないです」と予選落ちを覚悟したが、午後スタート組が停滞したことで週末プレーの機会を得られた。
「これだけ風が強いと、なかなか距離感というのが難しくて。横風に対するジャッジもうまくいかなかった」と、予選2日間で苦戦した風への対応。ショットでチャンスにつけられず、グリーン上も思うようにいかなかった。「やっぱり、パッティングが足を引っ張っている感じがします」との言葉通り、パットのスコア貢献度を示すスタッツは「-1.77」でフィールド125位。この日も4番(パー5)で5mにつけたイーグルチャンスを生かせず、10番では1mのバーディパットを外した。
「予選を通ったら良いプレーができるようにしたい」と淡い期待を胸にコースを去ったが、まずは前回ロイヤルトゥルーンで予選落ちした2016年大会の雪辱を果たせた。決勝ラウンドは、上だけを見てさらなる浮上を目指す。(スコットランド・トゥルーン/谷口愛純)