マレーシアGDP、第1四半期は前年比4.2%増 輸出がプラス転換
Danial Azhar Rozanna Latiff [クアラルンプール 17日 ロイター] - マレーシア政府・中央銀行が17日発表した第1・四半期の国内総生産(GDP)伸び率は前年同期比で4.2%となり、市場予想を上回った。家計支出が増加し、輸出も好転した。 ロイターによるエコノミスト調査では3.9%成長が見込まれていた。2023年第4・四半期のGDP伸び率は2.9%に若干下方改定された。 3四半期連続で減少していた輸出が2.2%増加。中銀のアブドゥル・ラシード総裁は「今後、輸出は通年で改善する見込みだ」と述べ、対外・国内指標は短期的に経済成長が続くことを示唆していると付け加えた。 第1・四半期の経済成長率は、季節調整済みの前四半期比では1.4%となった。昨年第4・四半期は1%のマイナス成長だった。 経常黒字は162億リンギ(34億6000万ドル)に拡大。前四半期は9億リンギまで急減していた。 <中銀は今年の予測据え置き> 中銀は今年の経済成長率予測を4─5%に据え置いた。23年実績は3.7%だった。 総合インフレ率は2─3.5%と予測。昨年は2.5%だった。 一方、キャピタル・エコノミクスのシバーン・タンドン氏は「労働市場の軟化、財政政策の引き締め、軟調な外需が今後数四半期の経済活動にとって重荷になりそうだ」と述べた。 アブドゥル・ラシード総裁は、金融政策は依然として景気を下支えしていると指摘。「われわれの政策がタイトとの見方もあるが、間違いなくその見方は当たらない」と語った。