【MLB】メッツ・千賀滉大 強豪フィリーズとの地区シリーズ第1戦に先発へ 「言われたら200球投げる」
今季の千賀滉大(メッツ)はほとんどチームに貢献できなかった。スプリング・トレーニングの序盤に右肩を痛め、7月の復帰登板では左ふくらはぎを痛めて再離脱。しかし、メッツがブリュワーズとのワイルドカード・シリーズ第3戦に主砲ピート・アロンソの劇的な逆転3ランで勝利したことにより、千賀にチームの勝利に貢献するチャンスが与えられることになった。日本時間10月5日、メッツのカルロス・メンドーサ監督はフィリーズとの地区シリーズ第1戦で千賀を先発させることを発表。千賀にとって今季2度目のメジャーでのマウンドとなる。 【動画】今季唯一の登板で勝利投手となったメッツの千賀滉大 メンドーサ監督が千賀の起用を決めたのは「彼が野球をすることを望んでいたから」だという。メンドーサ監督によると、千賀はワイルドカード・シリーズ第2戦の試合前、球団関係者に連絡を取り、「もし地区シリーズに進出できたら、どんな起用法になるか」を尋ねたようだ。メンドーサ監督は以前から「彼のことを最もよく知っているのは彼自身だ」と語っており、チームが千賀に復帰を求めたのではなく、千賀のほうから復帰を求めてきたことで「復帰の準備が整った」と判断した。 千賀は先日、実戦形式の打撃練習で25球を投じた。まだ長いイニングの先発登板に耐えられる状態ではなく、メンドーサ監督は明言を避けたものの、最大でも2イニングくらいの登板になることが予想されている。千賀自身は「何球くらい投げられるのか」と尋ねられ、「10球で終わりと言われたら10球だし、200球と言われたら200球投げる。ただそれだけだと思います」と語っているが、現実的には千賀が最初の1~2イニングを抑えて、デービッド・ピーターソンやタイラー・メギルといった長いイニングを投げられる投手にバトンタッチしていくような形になるだろう。 ちなみに、レギュラーシーズンで1試合しか投げなかった投手がポストシーズンで先発したのは、1945年のバージル・トラックス(タイガース)だけだった。そこに今年、AJ・スミス=ショウバー(ブレーブス)が加わり、千賀は史上3人目ということになる。メッツ入団会見で「対戦したいメジャーの打者は」と尋ねられ、「フィリーズ打線」と答えていた千賀。重要な地区シリーズ初戦でフィリーズの強力打線を相手に、チームに勢いをもたらすピッチングが期待される。