センバツ甲子園 大島へ地元の熱いエール /鹿児島
◇選手通うバッティングセンターの姉妹 吹奏楽部や新聞部も意気込む 第94回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)に出場する大島(鹿児島県奄美市)。明秀日立(茨城)との初戦は、奄美大島を挙げた応援が盛り上がりを見せそうだ。選手が通うバッティングセンターを運営する姉妹や、高校の同級生たちもエールを送る。【神田和明】 奄美市名瀬の「スポーツショップ・バッティングセンターしまかわ」は、島で唯一のバッティングセンター。球速80~140キロのピッチングマシン6台を備え、小学生から高齢者まで幅広い世代の野球ファンが足を運ぶ。 併設のスポーツ店を経営する島川勝博さん(66)が「技術を磨く練習の場になれば」と1985年にオープン。大島の選手たちも練習後の自主トレなどで通っている。 バッティングセンターは島川さんの娘2人が運営。店長の次女ひとみさん(35)は「甲子園に行く子もほとんどが小学生から来ていました」と話し、甲子園で声援を送る予定だ。140キロのマシンに向き合う選手の姿に「打つポイントの確認やタイミングの取り方などをチェックしていますよ」と長女の丸目真由美さん(41)。「努力して試合に出てヒットを打つ姿を見るとうれしい。甲子園で力を発揮してほしい」と期待を込める。 今大会で甲子園アルプススタンドでの応援は、吹奏楽部の生演奏が認められた。部員25人と引退した3年生9人が、甲子園では選手らがリクエストした応援曲や島唄「稲すり節」、「ワイド節」など約30曲を演奏予定。部長の田川海空(みそら)さん(2年)は「甲子園では全体に響くような演奏をしたい」と意気込んでいる。 甲子園では、新聞部の部員11人全員も現地で取材する。日ごろから地域や社会の課題や奄美の歴史、文化、自然を高校生の目線で発信し、8年ぶり2回目のセンバツ出場決定は「大高ジャーナル」の紙面で伝えた。 甲子園に向けて部員たちは「役割分担してしっかり書き込めるよう頑張りたい」、「試合の様子やプレーしている野球部員、応援している人もしっかり取材したい」と意気込む。大会後、甲子園での取材を元に増刊号を発行予定で「甲子園で『ベスト8』達成してほしい」と願っている。