【話題の韓国ドラマ】マニアの間で大好評の衝撃ミステリーをレビュー!
パク・シネ×キム・ジェヨン『悪魔なカノジョは裁判官』/犯罪者に裁きを加えるのは、法か悪魔か?
パク・シネのイメージを覆すような演技とアクションが際立っています。これまたタイトルに騙されてほしくないのですが、安定に面白い法廷ドラマにファンタジー要素を取り入れ、「法とはなにか?」を訴える社会派ドラマに仕上げているんですね。ヴィランともダークヒロインとも言える、そんな絶妙な塩梅の主人公。事の始まりは、地獄に来る極悪人たちに裁きを下す悪魔(オ・ナラ)が、とある手違いで地獄に送られてきた現実世界のエリート裁判官カン・ビンナ(シネ)に対し、ロクに話も聞かずに誤った判決を下してしまいます。そこで悪魔界のボスに「罰として人間界で極悪人を10人捕まえろ。期限は1年間。さもなくば死す」と強制的に下界することに。ビンナに憑依して、裁判所であらゆる悪人たちを見つけて裁きを加えていくのですが、その方法がまあ残酷。悪には悪で処する。これに尽きます。そのサマは爽快さもあり、背筋が凍るような恐ろしさもある。 【写真】マニアが厳選! 今、注目の韓ドラを詳しく見る ビンナは裁判官という地位を利用し、殺人者を無罪にしたりして、自身の担当する裁判でありえない判定を下していきます。すべては悪人を自分の手で始末するため。犯罪者に自分が犯した罪をすべて“体験”させたのち、地獄に葬ると。さすがは韓国。一切妥協しない冷酷すぎる演出方法がとにかく桁違い! この手のジャンルで右に出るものなしという雰囲気です。で、家族を何者かに殺害された過去を持つ刑事ハン・ダオン(キム・ジェヨン)と出会ったビンナは、またもや勘違いでダオンに裁きを加えるんですが、間違った判決の場合は死んだあとに生き返ると……んーなんともファンタジーな設定! まあそこからビンナが人間ではないと知ったダオンは、これまでの不可解な判決から、犯罪者の連続殺人事件の容疑者がビンナであると確信するんですね。 ただチート級の証拠隠滅法で一切痕跡を残さないし、こんなのどうやっても立証できないでしょ!という状況。殺人犯に「法の裁きを受けさせたい」ダオンと、「自分の手で裁きを加えたい」ビンナが対立していくと。人間に恋愛感情を抱くことが厳禁とされる悪魔ですが、やっぱりここで想定通りにロマンスの要素も入ってきます。ダオンの存在が気になって仕方ないビンナが今後どうなっていくのか。この後の展開次第……であることは大前提のもと、個人的にはこのふたりの恋愛模様が作品でどう転ぶのかは注意深く観ていきたいかなというのが正直なところ。とはいえ復讐ものが好きな人はとことん楽しめる内容になっていますので、秋の夜長にぜひ。(エディターK)