<吹け赤い旋風>聖カタリナ 選手紹介/1 /愛媛
2016年創部で初のセンバツ出場の切符を手にした聖カタリナ学園。日々練習に打ち込むナインの素顔を紹介する。 ◇頼られるエースに 桜井頼之介(さくらい・よりのすけ)投手(2年) 身長170センチ、体重58キロと決して大柄ではないが、最速145キロの直球やキレのあるスライダーでチームを引っ張る本格派右腕。手元で変化するチェンジアップなどの体得に力を入れ、高みを目指す。 マウンドを託されるようになったのは中3の春から。目立った投手が当時のチームにいなかったためだ。自身の手を離れた球が捕手のミットにスパンと決まり、相手打者のバットが空を切る。単純だったが「意外に面白い」。試合の中心にいる責任感と爽快感に次第にのめり込んだ。 秋の四国地区大会では制球が不安定になり、チームがピンチになった場面も。「二度とあんなことにはならない。甲子園で強気の投球をする」と頼られる主戦を目指す。 ◇イップス乗り越え 足達遥都(あだち・はると)捕手(2年) 屈託のない笑顔でナインを和ませる。新チーム発足後、公式8戦で打率は4割超。四国地区大会の準決勝では4安打を放ちチームの躍進を支えた。 小3から捕手一筋。中学時代、同じチームで投手をしていた川上拓翔(たくと)さん(3年)が聖カタリナ学園に進み「もう一度バッテリーを組んで球を受けたい」と大阪から「野球留学」を決意した。 だが1年の秋、練習試合中にイップス(緊張などによる運動障害)に陥った。始めは一塁への送球もままならず悲観的に。「人に投げるから怖くなる」と壁に球を当てる「壁当て」練習を反復。徐々に症状が改善された。 特技はけん玉。「一周回すくらいなら朝飯前」と自信をのぞかせる。