広島・森下 連続無失点23イニングで止まった 今季自己ワースト&最短5回一挙5失点KOで3敗目
「西武5-0広島」(12日、ベルーナドーム) 広島の先発・森下暢仁投手(26)が今季自己ワーストで最短となる5回7安打5失点で3敗目を喫した。五回に24イニングぶりに失点すると、一挙6安打5失点と崩れた。打線も隅田の前に99球で今季11度目の完封負けを喫した。連勝は2で止まり、交流戦は7勝7敗となった。 【写真】西武打線につかまった森下 苦しそうに汗をぬぐう ポーカーフェースに汗がにじむ。今季ここまで見せていなかった森下の姿がそこにあった。五回に一挙5失点。真骨頂である粘りの投球は影を潜め「点を取られたところで、もう少し粘り強く投げられたらなと思います」と悔やんだ。 突如崩れた。五回、先頭の代打・滝沢の左前打から犠打などで2死三塁のピンチを招くと、元山に中前適時打を許して先制点を献上。さらに西川に右中間への2点適時三塁打、中村剛に投前への適時内野安打、陽川にも中前適時打を浴びて歯止めが効かなくなった。 今季は1イニング複数失点すらなかった右腕。最少失点で切り抜けることで5勝を積み重ねていたが、この日は違った。「ストライクゾーンで勝負しないといけないところで四球を出してしまったり、簡単に1つのアウトを取りに行きすぎた」。五回に食らった4本の適時打は全て4球以内に捉えられたもの。高めに浮いた球を早いカウントで狙い打たれた。 隅田との投げ合い。投手戦を想定していた中で打線の援護もなかった。結果的に持ちこたえることができず、「今日は相手ピッチャーも良いのは分かっていましたし、1点勝負になるというのも分かっていたので、それができなかったのは申し訳ないと思います」と責任を背負った。 ただ、好調な先発投手陣の中で存在感を示し続けてきていることも事実。5失点してもなお防御率は1・82。新井監督は右腕について「森下もいつもナイスピッチングで、点を取られる時はあるし、相手バッターがうまく対応してたなと見えました。また期間が空くので、しっかり休んでまた次の登板に備えてもらいたいと思います」と前を向かせた。 今後は出場選手登録を抹消し、リーグ戦再開に備えさせる。「しっかり良い準備をして。悪いところは悪いと分かっていますし、1イニングでああやって失点してしまったので、そこだけを。点を取られても粘り強く、チームを勝てる方向に持って行けたらなと思います」と森下。所沢での悔投を糧に、ネジを巻き直す。