鹿児島県警本部長が離任…被害届受理されなかった女性「被害者が蚊帳の外」
南日本放送
(キャスター) 県警は野川本部長の離任を前にきのう31日、詐欺など3つの事件について、被害者への相談対応や事件処理が不適切だったとして、30人以上の警察官を処分したと発表しています。 【写真を見る】鹿児島県警本部長が離任…被害届受理されなかった女性「被害者が蚊帳の外」 (記者) 県警は2020年から2022年の間に鹿児島中央署・鹿児島南署で対応した詐欺事件、鹿児島中央署で対応した強制性交事件、この3つの事件に関わった20代から60代までの現職警察官ら36人を処分しました。 事件の捜査で被害届をすぐに受理せず、捜査が遅れたことなどが問題となっています。 元警察大学校長の田村正博教授は本部長の離任前日という処分のタイミングについて、次のように話します。 (元警察大学校長・京都産業大学 田村正博教授)「(本部長が)いる間にやるべきことはやっておくということなのだろう。後任者が責任者として考えるのは大変なので、状況を分かっている人が知識をもとに自分が変わる前に判断をした」 (キャスター) 事件で実際に被害を受けた人はどう受け止めているのでしょうか? (記者) 処分が発表された3つの事件のうちの1つ、県内の50代女性が詐欺被害にあった事件では、女性が鹿児島南警察署に被害を訴えた際、被害届が受理されませんでした。対応した男性警察官は、事実と異なる内容の書類を作成したとして、虚偽公文書作成等の疑いで書類送検されています。 不適切な対応をされたという事件の被害者は、今回の処分と県警本部長の離任について受けとめを取材しました。 詐欺事件の被害にあった県内の50代女性です。女性は、当時対応した鹿児島南警察署の警察官らの処分をきのう31日の報道で知ったといいます。 処分の説明と謝罪を求めてきょう1日、県警本部を訪れました。 (不適切な対応を受けた女性)「知ったのはテレビニュース」 Q.謝罪は? (不適切な対応を受けた女性)「全くない。事前になんの連絡もなかった。マスコミ発表の前に私に謝罪してほしかった。ずっと訴え続けてきたので」