《池井戸潤原作・ドラマランキング》「続編が見たい」圧倒的1位は“おじさんも夢中”の作品
“時空のゆがみ”のつじつま合わせは?
第3位は『花咲舞が黙ってない』(日本テレビ系)。舞台はメガバンクの東京中央銀行。主人公の舞は、問題のある支店に業務改善を指導する「臨店班」に所属。バディとともに次々と銀行内のトラブルを解決していく、痛快なエンターテインメント作品だ。 '14~'15年に杏を主演とする第1~2シリーズが放送され、正義感あふれる舞のキャラがたちまち人気に。すべての回で視聴率15%前後をキープする高視聴率を記録した。 今年の春に9年ぶりに放送された第3シーズンでは、主演を杏から今田美桜に、バディ役も上川隆也から山本耕史にバトンタッチ。主要キャストを一新し、若返りを図った。 「花咲舞が悪事を暴いていく様子に、毎回スッキリする」(千葉県・女性・52歳)「銀行が抱える問題を、女性目線で描いているところがいい」(神奈川県・女性・69歳)と、女性からの支持が厚い。 「第3シリーズにはライバルのメガバンク・産業中央銀行に勤める半沢直樹が登場し、劇団ひとりさんが演じたことでも大きな話題となりました」 第3シーズンの最終回では、舞が勤める東京第一銀行と、半沢が勤める産業中央銀行の合併を匂わせる形で終わった。 「ところが'13年に放送されたドラマ『半沢直樹』では、半沢はすでに合併後の東京中央銀行に所属しています。つまり『花咲』の第3シーズンは時代設定が現在であるにもかかわらず、ドラマの舞台は両行の合併前。時空のゆがみが生じているんです(笑)」 となれば、続編を制作するならどの世界観を描くべき? 「もう『アベンジャーズ』シリーズのように、マルチバースを舞台にしてみては(笑)。第3シリーズではオリジナルストーリーも登場したし、意外とアリかもしれません」
2位は社会人たちの感動を呼んだ名作
2位は『下町ロケット』。'11年に、まずWOWOWが三上博史主演でドラマ制作。その後TBSが'15年に第1シリーズ、'18年に第2シリーズを放送。町工場の社員らが技術力で大企業と競い合い、力強く宇宙産業に挑む姿が多くの社会人たちの感動を呼んだ。 「見ているだけで胸がいっぱいになり、自分も何かに挑戦してみたくなる」(埼玉県・男性・55歳) 「最近のロケット開発のムーブを踏まえた続編をぜひ見たい」(滋賀県・男性・61歳)と、現役世代から多くのラブコールが。 「下町の町工場が大活躍する、ジャパニーズドリームの物語。なんといっても、佃製作所社長を演じた主演の阿部寛さんと、大企業の帝国重工部長を演じた吉川晃司さんの長身コンビが迫力満点! キャスティングもぴったりでした」 直木賞を受賞した『下町ロケット』は全4作が発表されており、シリーズ累計350万部を突破。すべてドラマの原作として使用されている。 「最後の『下町ロケット ヤタガラス』が出版されたのは、もう6年前。新作が出る可能性は大いにあると思います。現実世界でも民間の宇宙開発が急速に進むなか、小説での新たなストーリーに期待したいですね」