日本維新の会の札幌市議2人 政務活動費の支出が不適正として離党勧告受け不服申し立て HTBの取材に応じる
HTB北海道ニュース
「日本維新の会」の札幌市議2人が政務活動費の支出が不適正だとして離党勧告を受けた問題。不服を申し立てている2人がHTBの取材に応じました。 荒井勇雄市議) 「複数の担当の方がチェックをしていただいて許可をして、札幌市として公開をされるので、そこには不備はないかと私は考えております。」 自身の政務活動費の支出をめぐり、日本維新の会北海道総支部から離党勧告を受けた、北区選出の維新、荒井勇雄札幌市議。問題の支出というのは、政治活動をまとめた「市政便り」の印刷代や配布代。今年3月、政務活動費からおよそ77万円を支払いましたが、今も配布はおろか、発行すらされていません。 荒井氏は勧告に不服を申し立てていて、7日には維新北海道総支部の党紀委員会で意見を述べました。委員会は非公開で、およそ1時間半にわたり行われました。 荒井勇雄市議) 「領収書は正しいのか正しくないのかと言われたので『正しいです』と答えた。適切として札幌市議会で判断され受理されているので、率直に事実関係を述べた状況です。」 ではなぜ、支払いから9カ月以上経ったいまも「市政便り」を発行していないのでしょうか。 荒井勇雄市議) 「事務の作業として遅れてしまっていることは大変申し訳なく思っています。ネタがないという状況だったので、議会事務局に確認したうえで、『年度またぎでいいですよ』ということで。」 議会事務局からお墨付きをもらったと話す荒井氏。しかし、議会事務局の認識は違うようです。 札幌市議会・千田哲史政策調査課長) 「目的や宛名、領収印など全て外形上のものは整っていたので領収書自体は問題ありませんと答えている。その際に、『年度をまたいだものだが大丈夫だろうか』という運用に関する説明は一切されていない。」 札幌市議会では年度をまたいで政務活動費を使うことは原則、認められていません。我々は荒井市議の名刺に書かれた北区の事務所に行ってみました。すると…。 本吉智彦記者) 「荒井議員が事務所として登録しているのがこちらの建物ですが、事務所として使っている形跡はまったくありません。」 荒井勇雄市議) 「申し訳ございません、ちょっと事務所をですね、ちょっと今、閉めることになりまして。閉めたのはですね、夏場ですね。はい。」 Q:今年の? 「ですね、はい。」 離党勧告を受けたのは荒井氏だけではありません。豊平区選出の維新、坂元倫孝市議。 今年3月に政務活動費から支出した「市政便り」の印刷代など154万円をめぐり、不適正な支出があったとされています。 坂元氏はこの「市政便り」について、年度をまたいだ今年9月に配布したと主張、荒井氏と同様不服を申し立てています。 坂元倫孝市議) 「私の市政便りの支払いが令和5年度、実際にその発行・配布が令和6年度にずれた。使い方の細かなルールをしっかり全部を覚えていないとこういうことになるなと。」 2人は今週にも会見を開き、経緯を説明する予定です。維新の北海道総支部は議会事務局への聞き取りも踏まえ、処分を決めるとしています。
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