「貯金ゼロ、収入ゼロでプロポーズしたっていいじゃない」未婚化が進む日本に足りない、オスの「厚かましさ」【和田秀樹×池田清彦】
結局は直感に賭けるしかない
和田 そうですね。条件を理由に交際し始めるのは、その条件が満たされなくなった場合はお別れするかもしれないということでもある。それに比べて「気が合う」はそうそう変わらないものだと思います。 池田 やっぱり自分が一番面白いと思う相手、理屈ではいえないけど気に入った、この人となら上手くいくんじゃないか、そういう直感に賭けてみたらいいよ。あなたの結婚相手に相応しいのはこういう人だとか、世間はとかく「枠」にはめようとするけど、そんなものに惑わされていたら幸せにはなれないと思うね。 和田 おっしゃる通りで、「歳を重ねたらこうしないといけない」という枠組みもナンセンスです。リタイア後のように、世間の「枠」が外れるタイミングというのは逆にチャンス。それまで我慢してできなかったこと、枠の内側に留まっていなければと思って諦めていたことをどんどんやる。熟年離婚もその一つです。 池田 さっきからそこを強調するね。 和田 池田さんのように、一生涯のパートナーと出会える人ばかりじゃないですからね。これからもずっと一緒にいたいと思える相手だったらそれは本当に素敵なことですが、定年を迎えて一日中顔を突き合わせているのはつらいとか、この人の介護をすることを考えると暗い気持ちになるというような人は、その思いを抑え込むのではなくて、自分の気持ちに正直に生きてみていいと思うんです。 池田 年老いたら、なにも無理して嫌なことをする必要などないと。 和田 「枠」がなくなるわけですからね。定年後は第二の人生とよくいわれますが、今や寿命が延びて一度目の人生ぐらいの長さになりました。それまで仕事や子育てでやりたいことを我慢してきたのに、それと同じほどの年月をさらに耐え忍んで過ごすなんて馬鹿げていませんか。 たとえばどうしても浮気がやめられない男性がいたとして、還暦過ぎても浮気がやめられないなら、残りの人生は特定のパートナーをつくらず、「つまみ食い」するほうが幸せでしょう。老いても芸者遊びを続けた永井荷風のように……。
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