【ヴィクトリアM みどころ】絶対女王を目指す、オンナの闘いに刮目せよ
第19回ヴィクトリアマイル みどころ
ウオッカ、ブエナビスタ、アパパネ、そしてアーモンドアイにソダシ…… ヴィクトリアマイルの歴代勝ち馬延べ18頭を見ると、近年の強い牝馬たちがズラリと並ぶ。クラシック戦線で輝きを放ち、世代の頂点に立った彼女たちは古馬になってもこのレースをステップに強い牡馬たちと頂点を争った。 【予想配信】春のマイル女王決定戦「ヴィクトリアM」をガチ予想!キャプテン渡辺の自腹で目指せ100万円! そんなヴィクトリアマイルだが……今年は少々毛色が異なる。 出走馬は歴代でも最少となる15頭のみでGⅠ馬はわずか2頭とこちらも歴代最少タイ。歴代の勝ち馬たちと比べると圧倒的な強さを見せてきたわけではないだけに近年でも屈指の混戦模様となっている。 レース前は無名だった馬がプリンセスの座をかっさらうことがあるのもヴィクトリアマイル。 勢いのままにカワカミプリンセスにウオッカ、ミッキークイーンを粉砕した恋歌やエイジアンウインズにアドマイヤリード。 そして、道悪馬場に乗じて台頭したジュールポレールなど、いずれも波乱の決着で女王の座についてみせた。
そんな今年のヴィクトリアマイルの主役はナミュールだろう。 思えばデビュー直後の彼女はクラシック候補と騒がれた素質馬だった。阪神JFや桜花賞では1番人気に支持されるなど、その実力はファンも認めるほどだったが……ことクラシック戦では桜花賞10着、オークス3着、秋華賞2着と伸びきれず。 古馬になると東京新聞杯2着を機にマイル路線へとシフトしていったが、ヴィクトリアマイル7着、安田記念16着とGⅠになるとどこか勝負弱い面が露呈した。 このままGⅠとは縁のないまま、競走馬としてのキャリアを終えるのかと思われた4歳秋。 ナミュールは目を覚ます。復帰緒戦となった富士Sで久しぶりの勝利を挙げると、続くマイルCSではコンビを組む予定だったライアン・ムーアが落馬負傷で藤岡康太が代打騎乗することになったが、4角15番手から上がり3ハロン33秒0という素晴らしい末脚を見せて勝利。 その後、香港マイルにドバイターフと世界を転戦して3着→2着。勝ち切れなかったが、マイル女王としての貫禄を見せてくれた。 今回は久しぶりに藤岡康太とタッグを組むはずだったが……1ヶ月ほど前に藤岡康太は天へ召された。 新たなパートナー、武豊とともにヴィクトリアマイルを制し、はなむけの勝利を天に捧げることはできるだろうか。 今年の4歳牝馬たちは現役最強の絶対女王・リバティアイランドに挑み続け、破れてきた馬ばかり。そんな彼女たちが初めて絶対女王なしの舞台でGⅠに挑む。