【ポーカー採用】学生「面接では言えないようなことを言えた」 ビジネスとの共通項は戦略性や論理的思考力…企業側メリットに“自社に関心ない層”と“能力高い層”との接点
東京都内で9日、学生と企業がポーカーを通じて出会う「ポーカー採用」というイベントが開催された。ポーカーに必要な戦略性や論理的思考力など、従来の面接では見えにくい潜在スキルや人間性を評価できるという。専門家は通常の採用では出会えないかつ、優秀な層と出会えるのがメリットではないかと指摘する。 【画像25枚】ポーカーを楽しむ学生と企業の人事担当者たちの様子
ポーカーで広がる就活の新たな可能性
ポーカーを活用した最新の就活イベントに迫った。 「それでは1回戦ゲームスタートです」 ポーカーを楽しむこちらの人たち、実は学生と企業の人事担当者だ。 9日、東京都内で開催されたのは、就活生と企業がポーカーを通じて出会う新しい形の採用イベント。その名も「ポーカー採用」だ。 学生: しゃべりながらでいいんですね。 企業: 全然しゃべりながら、コミュニケーションの場になることがとても多い。企業の社長さんもお酒飲みながらとか。性格とか「この人こういう人ね」みたいなのが意外と分かる。 近年、ポーカーは若者を中心にマインドスポーツとして親しまれ、人気が急上昇中。日本国内には100万人以上のプレイヤーがいる。 ポーカーは、戦略性や論理的な思考力がビジネスと共通しているといわれている。ポーカーと採用を掛け合わせたその狙いを聞いた。 カケハシスカイソリューションズ・中川智尚社長: 就職のきっかけって、ずっと自分が好きだった、自分が志望してましたという業界である必要はなくて、たまたま何かのきっかっけでこの業種に出会って就職したが、結果的にそれがすごく良かったみたいなことってすごくある。そのきっかけにポーカーというイベントがなればいいかなと思っています。 ポーカーを通じて、企業側は就活生が持つ潜在スキルを見つけ、従来の面接では見えてこない学生の新たな一面を発見できるという。 参加した就活生: 面接では言えないようなことを言えたのが良かった。「飛ばすんで覚悟しといてください」みたいな。(就職先は)全く決まっていないが、今から本格的に就活を始めようかなと。今回はそれをきっかけに参加した。 参加した就活生: 最初は緊張していたが、緊張が解けるというかリラックスした状態で周りと楽しく遊びながら企業の方と話もできるし、いいイベントだなと思った。 企業側は、交流会を通して気になった学生に声をかけ、採用などの話を持ちかけることも可能。 ユニークな方法で、企業にマッチする学生を見つける新たな採用スタイル。今回のイベントに参加した企業はこう評価した。 ヨシノ自動車・松尾聡史 社長室長: 仕事をしているとすぐに決断しなくてはいけない時がある。ポーカーってやってみると分かるが今何をしなければいけない瞬時の判断をしなければならない。 モチベーション高くやっている姿を見ると、こういうものを仕事に振り向けたらすごくいいパフォーマンスを出すのではないかと感じる。 W・H 鄭仁哲 代表取締役: なぜ勝負に出るか?なぜ守るのか?という会話をしながら、勝負どころをどこだと見極めているかという話をさせていただいた。 面接では分からないことがポーカーを通して人間性を見られるので、採用の精度が上がるというか、弊社が求めている人材、学生さんたちが求めている企業がマッチングするという意味では、非常にメリットを感じた。