オスプレイの米軍基地配備を容認へ 山口県岩国市 反対意見も
米軍岩国基地(山口県岩国市)に海軍の輸送機オスプレイなどが配備される計画について、岩国市の福田良彦市長が容認する意向を固めたことが26日、関係者への取材で分かった。市議会定例会が開会する27日にも表明する見通し。 【画像】オスプレイ配備に「理解」多数の岩国市議会 計画を巡っては、国が7月中旬に市と県などに伝達し、理解を求めていた。市は県などと機数や時期、安全性などについて文書で質問し、国が今月20日に「安全性に問題はない」「騒音は現在より広がらない」などと回答していた。 市側は回答を検証し、22日に「周辺住民の生活環境に大きな影響を与えるものではない」との見解をまとめた。さらに23日にあった市議会全員協議会で配備に理解を示す意見が議会の多数を占めた。福田市長はこうした経緯などを踏まえ、配備計画を了承すると判断したとみられる。 オスプレイは空母艦載機のC2輸送機からの機種更新として配備される。国は機数を明らかにしていないが、市は国の説明からC2輸送機の現行の「約2機」より若干増えると想定する。配備時期について国は今年後半とするものの、具体的なスケジュールには言及していない。 基地周辺の山口県周防大島町、和木町の両町長も近く配備を受け入れるかどうかの意思を表明する。県は市町の意向を踏まえて対応を決める方針を示している。 一方で、基地の機能強化に反対する市民団体や一部の市議から「安全性が担保されていない」として反対意見が上がっている。
中国新聞社