午前の日経平均は反落、前日高の反動 3万9000円の値固め
Noriyuki Hirata [東京 4日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比171円82銭安の3万9077円04銭と反落した。米国株がまちまちとなる中、前日までの続伸を受けて戻り待ちや利益確定の売りが優勢になった。一方、下押しは強まっておらず、3万9000円での値固めが意識されている。 日経平均は105円高でスタートした後、一時168円に上値を伸ばした。米国市場でハイテク株高となりナスダック総合とS&P500が終値ベースの最高値を更新した流れを引き継いだ。 ただ、勢いは続かず、指数は短時間でマイナスに転じた。米株はダウ工業株30種が小幅マイナスとなり、まちまちで方向感を欠く。日経平均は前日までの続伸で約1000円上昇しており、戻り待ちや利益確定の売りが出やすかった。一時186円安の3万9062円03銭に下落した。 韓国の尹錫悦大統領が3日夜に戒厳令を発令したことが投資家心理の重しになったとの見方もあった。戒厳令は4日朝には解除された。韓国の総合株価指数(KOSPI)は2%安。 朝方に総じてしっかりだった半導体関連株は徐々に息切れし、円高基調の中で自動車株も弱かった。一方、良好な月次売上高を発表した小売は逆行高の銘柄が目立った。時間外取引の米株先物はプラスで推移して投資家心理を下支えし、日経平均の下押しは強まらなかった。 市場では「3万9000円台の値固めになっている」(岩井コスモ証券の林卓郎投資情報センター長)との見方があった。電線株の一角や防衛関連株の人気は根強いが「追加で柱になるような銘柄群がほしいところ」(岩井コスモの林氏)との声が聞かれた。 TOPIXは0.64%安の2735.97ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は2兆0957億0100万円だった。東証33業種では、値上がりはその他製品や小売、倉庫・運輸関連など5業種、値下がりは電気・ガスや金属製品、陸運など28業種だった。 東京エレクトロンやトヨタ自動車がさえない一方、良品計画が年初来高値を更新したほか、三菱重工業やフジクラは堅調だった。 東証プライム市場の騰落数は、値上がりが271銘柄(16%)、値下がりは1342銘柄(81%)、変わらずは31銘柄(1%)だった。