セグメントをリードするEV航続605km、キアが新型コンパクト電動SUV『EV3』発表
ヒョンデ傘下のキアは11月11日、小型電動SUV市場に新たな基準を打ち立てる『EV3』を欧州で発表した。最大605kmという同セグメントをリードする航続距離と、空間を最適化した革新的なインテリアデザインが特徴だ。
EV3は、キアにとって初の専用電気自動車プラットフォームを採用した小型SUVとなる。『EV6』と『EV9』の先進技術を活用し、コンパクトながら効率性、広さ、快適性を兼ね備えている。
欧州での厳しいテストを経て、高速道路、市街地、ワインディングロード、長距離走行など、あらゆる走行条件で高いパフォーマンスを発揮することが確認された。また、航続距離と充電性能の検証も行われ、EV3は市場で最も効率的な電気自動車の1つであることが実証されている。
WLTPモードで605kmという航続距離は、市街地走行に限れば、最大773kmまで伸びる。これを支えるのが、i-Pedalテクノロジーと回生ブレーキシステムだ。ドライバーは回生ブレーキのレベルを細かく制御でき、すべての回生ブレーキモードで完全なワンペダル走行が可能となっている。
効率性と性能を高めるため、アクティブエアフラップ技術やボートテール形状を採用し、空力性能を向上させている。0.263という低い抵抗係数により、消費電力を抑え、航続距離の延長に貢献している。
充電性能については、400V急速充電技術により、58.3kWhバッテリー搭載モデルで29分、81.4kWhバッテリー搭載モデルで31分で10%から80%まで充電可能だ。15分の充電で最大202kmの航続距離を追加できる。
さらに、EV3は小型電動SUVセグメントでは先進的なV2L(Vehicle-to-Load)充電機能を搭載。外部機器への給電が可能で、車両の利便性を最大限に高めている。また、すべてのEV3は双方向充電に対応しており、V2G(Vehicle-to-Grid)、V2H(Vehicle-to-Home)、V2B(Vehicle-to-Building)機能も順次欧州市場に導入される予定だ。
キアは2026年までに11車種、2027年までに15車種の電気自動車をラインナップに加え、2035年までに欧州での製品ラインナップを完全に電動化する戦略を掲げている。
レスポンス 森脇稔