3日、竜巻とみられる突風被害に見舞われた静岡・浜松市。 一夜明けた街の様子からは、被害の大きさが浮かび上がってきました。 3日午後5時半ごろに撮影された映像を見ると、画面奥で黒い雲が渦を巻いている様子が確認できます。 竜巻の可能性のある突風被害が相次いだのは、3日午後5時半から6時ごろにかけての時間帯。 警察や消防には、「突風で家の屋根が飛んでしまった」などの通報が相次ぎました。 市によると、これまでに分かっている建物などの被害は12軒。 その他、家の中にいた12歳の少年が、割れたガラスで足を切るけがをしました。 車の窓ガラスは割れ、破片が車内に散乱。 外壁が剥がれてしまった住宅もありました。 住人は「50年住んでいてこんなことはない」「本当に地震かなと思うくらい、すごく揺れてて怖かった」などと話していました。 広い範囲に及んでいた突風被害の全容は、一夜明けて明らかとなりました。 屋根の半分が吹き飛ばされてしまい、骨組みだけの状態になった家。 別の場所では、農業用ハウスが骨組みごと吹き飛ばされ、少し離れた家の屋根に覆いかぶさっていました。 壁の一面が吹き飛んでしまった倉庫の持ち主は、「家から出たときにはあ然としました。怖いです。自然というのは太刀打ちできないと十分痛感しました」と話します。 この突風被害をもたらしたとみられているのは秋雨前線です。 熱帯低気圧に変わった台風18号が秋雨前線を刺激し、大気の状態が不安定になったことで発生したと考えられます。 静岡地方気象台は4日、機動調査班を現地に派遣しました。 調査に当たった機動調査班の担当者は、風速53～66メートルクラスの風が吹いたとの見方を示した上で、「今後の調査次第」と話しました。