シリーズ初の同性カップル登場、“交際0日婚”の様子を描く「マッチングの神様 ~結婚実験リアリティ~」シーズン2振り返り
恋愛に悩む10組20人の男女が、初対面の相手と結婚するというオーストラリア発の実験的番組「マッチングの神様 ~結婚実験リアリティ~」。動画配信サービス・Huluではシーズン1~5までを見放題配信中で、“疑似恋愛は本当の恋になるのか”を追っている。今回は、その中でもシリーズ初の同性カップルが登場したシーズン2の注目カップルや見どころなどを振り返っていく。 【写真】目隠しした状態でキスをしようとする男女… ■“交際0日婚”で真実の愛を見つけ出す恋愛リアリティーショー 「マッチングの神様」は、オーストラリアで2015年から製作公開された恋愛リアリティーショー。シーズン2では、1万5000人の応募者からオーディションに合格した男女20名が集められ、人間関係の専門家、ジョン・エイケンとメル・シリング、神経心理療法士のトリシア・ストラトフォードといったプロが独自の理論により2人をマッチングさせる。初対面からいきなり結婚式を終えたカップルが、“交際0日婚”という特殊な環境下で真実の愛を育むことができるのかを検証する番組だ。 登場するカップルは、双子の男の子を育てるシングルマザーや、薬物依存サバイバーなど多種多様。シーズン2ということもあり、シーズン1から再挑戦を試みるメンバーも登場する。それぞれが事情を抱える中で“真実の愛”を求め、結婚相手、そして自分自身の人生と向き合っていくところが見どころとなっている。 シーズン2は全36話という長尺の中で、まずは同性同士が挙式前に集まり知り合う機会を作る。そしてプロがマッチングさせた相手と挙式をおこない、翌日には新婚旅行に出発。パートナーとの仲を深め、共に結婚生活を送っていく。それ以降は1週間ごとに、パートナーとこの先やっていけるかどうかを“残る”か“去る”で判断し、誓いを立てる“誓約式”をおこなう…というジェットコースターのようなスケジュールだ。 オーストラリア全土から集められたカップルはいずれも同じ屋根の下で暮らし、自分たちのこれまでの経験を全員の前で告白する。その後はすべてのグループの前で2人の結婚生活をさらけ出していく。個性豊かな参加者が集まる中、やはり発生するのは数々のトラブル。それでも、幸せな結婚生活のための周囲や自分自身と向き合う姿がリアルに描かれている。 ■「マッチングの神様」シーズン2、注目のカップルを紹介 シーズン1に引き続き、さまざまな人たちが集められた本シーズン。その中でも、特に視聴者の注目を集めたカップルを2組紹介しよう。 まずは、同性婚が認められているオーストラリアならではの“同性カップル”、ストレングスコーチのアマンダとバーテンダーのターシュ。アマンダは21歳の時に両親に自身の性をカミングアウトしたが、保守的な家族からの理解をなかなか得られず苦しんできた過去を持つ。これまで“家族に自分を認めてほしい”“誰かの特別な存在になったことがない”と傷付いてきた彼女が、同番組を通してついに一歩を踏み出すこととなる。アマンダが意を決して母親に結婚のことを報告する場面は、親子の絆が感じられる感動的なシーンとなっている。 そんなアマンダのパートナーに選ばれたのは、全身にタトゥーが入っており自分の個性を大切にするターシュ。強く生きてきたターシュだが、本当はロマンチストで安定したパートナーを求めていた。そんな2人が「最高の相性になりそう」とプロのお墨付きによって見事マッチング。 待ちに待った結婚式では、アマンダが「私の望みはたった一つ。どんな困難が待っていようと人生を楽しむ」「ともに幸せな人生を歩みましょう」と誓いを告げ、会場は感動の涙に包まれた。幸せいっぱいのアマンダ&ターシュカップルは、シーズン2を代表するカップルのうちの1組と言えるだろう。 また、新加入メンバーとして合流したドリュー&ケーシーカップルにも注目したい。最初はお互いに好印象だった2人だが、新婚旅行にて問題が発生。実はドリューには女性のルームメイトがいて、彼の荷物の中にルームメイトにもらったぬいぐるみが入っていたのだ。しかもドリューは「彼女の香水付きだ。これでいつでも思い出せる」などと発言。これにはケーシーも不信感を抱くが、ドリューは「ただのルームメイトだ。心配することはない」と、なぜケーシーが不信感を抱いているのか理解していない様子で…。 その後、ケーシーがドリューの実家でホームステイをした際、ケーシーはドリューがいない間に気に入らないものをどんどん捨てていく。これにはドリューも拍子抜け。さらにドリューもケーシーに対して突き放すような発言をしてしまったりと、お互いの価値観や気持ちが少しずつずれ始める展開に。 一見うまくいきそうなカップルかと思いきや、2人の間にさまざまな問題が生じ、そのたびにぶつかり合っていく様子は本シーズンの見どころにもなっている。 ■シーズン1の人気メンバーが登場! 「マッチングの神様」シーズン2見どころ シーズン2では、前シーズンに出演した参加者・エリザベスが再び登場する。エリザベスといえば、シーズン1でサムという男性とマッチングしたものの、2人の結婚式の後、サムが“元カノの母の葬儀に出席する”といきなり失踪したり、別の参加者と浮気をされたりと、散々な結果に終わってしまった女性だ。 それがきっかけで男性への不信感が強くなってしまったエリザベスだが、シーズン2への参加でリベンジを果たそうと奮闘する。一抹の不安を抱えながらも、真実の愛を求めるエリザベスは前回のド派手なメイクから一変、ナチュラルな雰囲気にイメージチェンジをし、今回のパートナーとなるパーソナルトレーナーのセブと対面する。 セブは周囲のお墨付きがあるほどの心優しい青年。披露宴ではエリザベスに対し「傷つくのは1回で十分だ」と誠実さを見せる。しかし、セブの誠実さは披露宴の日だけではなかった。 それは、ある夕食会での出来事。他の参加者からエリザベスに匿名で、「プロでもないのになぜ他人の問題に口を出すのか?」「経験者だからと言って専門家気取りか?」とメッセージが寄せられてしまう。その際にセブは、「彼女が無遠慮に他人の問題に口を挟むことがあった?」「エリザベスは偉そうじゃない」と本気で怒り、彼女を擁護。シーズン1で心を閉ざしたエリザベスと、彼女に優しく寄り添うセブは果たしてどのような結末を迎えるのか、2人の行く末に注目だ。 その他にも、浮気をしてしまった新郎を一度は許すが悩み続ける新婦や、新婦に対して性的な魅力を感じられない新郎の苦悩、52歳と48歳のカップルがお互いの頑固な価値観をゆっくりとすり合わせる姿など、見どころ満載のシーズンとなっている。