（左から）パーソナリティの山崎怜奈、四角大輔さん

山崎怜奈（れなち）がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「山崎怜奈の誰かに話したかったこと。（ダレハナ）」（毎週月曜～木曜13:00～14:55）。11月30日（木）の放送は、自給自足でミニマル・ライフを実践する執筆家・環境保護アンバサダーの四角大輔（よすみ・だいすけ）さんをゲストに迎えお送りしました。

◆“湖と自然の暮らし”を求めて移住

四角さんは、かつてはレコード会社に勤めていましたが、2010年に人生をリセットし、ニュージーランドへと移住。以降、自給自足生活を送っています。まずは、この生活に行き着くまでの経緯を伺うと、「もともと自然が大好きで、学生時代に大自然のなかで生きていこうと思ったんです」と言います。 まず日本中を旅していくなかで“湖が一番好きだ”ということに気付き、その後、ニュージーランドに美しい湖があることを知って「レコード会社には就職したんですけど“ニュージーランドの湖のほとりで自然とともに暮らしたい”という自分の夢をいつか叶えようと（心に秘めていました）」と語ります。 当初は10年で会社を辞めるつもりだったそうですが、素晴らしいアーティストたちとの出会いに恵まれて、仕事も面白くなり、気づいたら15年が経過。しかし、2009年にニュージーランドの永住権を取得したことで、「夢を叶えるべく、すべてを捨てて移住しました」と話します。 とはいえ、当時は周囲から「もったいない」と引き留められたそうですが、「僕らはみんな何も持たずに生まれ、何も持たずにあの世に行く。そう考えたときに（仕事で得たものは）もともと持っていなかったものだから、それを全部返すことで、本来の自分に帰っていく。つまり、夢を叶えることで、自分の人生を取り戻す感覚だったんですよね」と四角さん。移住してから約15年が経った今も、まったく後悔はないそうです。

◆人生において最大化すべき3つのこと

そんな四角さんの新刊「超ミニマル・ライフ」（ダイヤモンド社）が10月に発売となりました。そこには“選択”というパフォーマンスを最大化する秘訣が詰め込まれています。現在、絶賛熟読中というれなちは「とんでもない情報量ですね！」と驚きつつ、まずは“より良い生活を送るために、どこから手をつけていくべきか”について質問します。 これに四角さんは、「“ミニマル”というと、“減らす・手放す・最小化”などをイメージされると思いますが、これはあくまでも手段で、目的は“最大化させること”なんです。ただ“何を減らして何を最大化するのか”というのは、人の価値観によって違ってくると思うんですけど、僕は『脳と体のパフォーマンス』『自由時間』『幸福度』この3つを最大化することを本のなかで提案しています。そのために、例えば、人間関係やお金の使い方、仕事などの負担を最小化しましょう、ということなんです」と解説します。 また、パフォーマンスを最大化させるために“体・心・脳の負担をすべき”と言われていますが、「脳の負担まで行き着くことって、なかなかない気がします」とれなちが言及。これに対し、四角さんは「ここ数年、世の中で“脳疲労”という言葉を聞くようになりましたが、これって本人は自覚がないんですよ。（原因が分からないが）体の調子が悪い、寝ても食べても疲れが取れない、というのは、脳疲労が原因かもしれないです」と説明します。 そして、四角さんはこの本を書き上げるために400以上もの論文や文献などを読みあさった結果、“全力・本気で遊ぶこと”で脳疲労が解消されることを発見したと言い、「“楽しい！”“最高だ！”って思った瞬間に、脳疲労はスッ飛ぶんです。これは、体を使って体感しないとできない」と声を大にします。また、もう1つの解消法として“自然のなかに身を置くこと”を挙げます。 とはいえ、生きていくうえではお金や人脈も少なからず必要です。そこで四角さんは、この2つを両立させるために「お金は“浪費・消費・投資”という3つのカテゴリに分けて、しっかり使い分けてほしい」と声を大にします。そして、浪費はゼロに、消費は最小限に抑え、夢への投資は惜しまないのが四角流。そのためにも「ミニマムライフコスト（心身ともに健康で暮らせる最低限の生活コスト）を自分で把握することが大事なんです」と熱弁します。 人間関係に関しては「『超ミニマル・ライフ』で相当なページ数を割いた」と語るほど重要な項目ながら、「簡単に言うと、子どものときから社会人になるまでのあいだの友達は、“この人は好きだな”という感覚だけで、損得勘定がない。つまり、社会人になっても、その感覚を持ったまま人と付き合えばいい」とまとめてくれました。 （TOKYO FM「山崎怜奈の誰かに話したかったこと。」2023年11月30日（木）放送より）