懐かしい！「旧岩田屋本館」の巨大ミニチュア…「空の大怪獣ラドン」で登場、破壊される
掲げられた案内板やショーウィンドーに飾られた家具は本物そっくりだ。昭和30年代の旧岩田屋本館（福岡市・天神）を再現した高さ1．6メートルの復元ミニチュアが、福岡県古賀市の「リーパスプラザこが」で開催中の「井上泰幸のセカイ展」で展示されている。10月6日まで。 【写真】1959年当時の福岡駅
映画「ゴジラ」シリーズなどで、円谷英二監督の右腕として特撮美術を支えた井上泰幸さん（1922～2012年）の出身地での回顧展。旧岩田屋本館は「空の大怪獣ラドン」（1956年）に登場し、破壊された。ほかにも、愛用の道具やスケッチなど約70点が展示され、特撮の舞台裏が楽しめる。
数日かけて現地ロケハン
井上さんは「空の大怪獣ラドン」に登場する天神の街を忠実に仕上げるため、数日かけて現地をロケハンしたそうだ。戦闘シーンで破壊されるミニチュア制作の苦労を知り、これからは舞台セットにも注目して鑑賞したいと思った。
岩田屋に45年間勤務していた福岡県福津市の占部秀顕さん（74）は「幼少期に最上階のレストランで国旗が刺さったお子様ランチを食べたこと、勤め始めた頃、屋上で朝礼が行われていたことなどを思い出します」と懐かしそうに話した。
入場無料。期間中の休館日は9月24日、26日、30日。（佐伯文人）
