「Bitcoin Core」コントリビューター、ビットコインの存続危機をブログで警告
ビットコインの存続危機が警告される
ビットコイン(Bitcoin)ネットワークの主要なノードクライアント実装である「ビットコインコア(Bitcoin Core)」のコントリビューター(貢献者)であるマット・コラロ(Matt Corallo)氏が、ビットコインの現状について論じたブログを5月14日投稿した。ブログタイトルは「ビットコインの不安定な立場(Bitcoin's Precarious Position)」だ。 コラロ氏によると現在ビットコインは、いくつかの視点で深刻な課題を抱えているとのこと。具体的な課題として同氏は、「ビットコインのマイナーの中央集権化」と「規制強化による締め付け」を挙げており、特に第三者を信頼せずに利用できる支払いシステム開発の難航について警告している。 また同氏はこういった状況の打開のため開発者は協力する必要があると主張しており、現在ほとんどのビットコインの開発者がミームコインに対する対応などの些細な争いにリソースを割いていることに危機感を抱いているという。そのため内部の争いがビットコインの成長を妨げ、重要な開発課題へのリソース配分の不足があることをコラロ氏は強調している。 ビットコインネットワークは現在、同ネットワーク上でトークンを発行できるプロトコル「オーディナルズ(Ordinals)」の影響でネットワークが混雑し、処理遅延や手数料が高騰といった状況が頻発している。 「ビットコインコア」開発者の一人であるルーク・ダッシュジュニア(Luke Dashjr)氏は、「オーディナルズ」はビットコインネットワークのバグである見方を示している。そのためビットコインコアの次期アップデート時にこの実装を修正するという見解を発表している。
田村聖次(幻冬舎 あたらしい経済)