44年ぶりに新町長誕生、無投票で初当選…全国最多11期目84歳現職が昨年末に引退表明
山梨県早川町長選が29日、告示され、無所属・新人の深沢肇氏(69)のみが立候補を届け出て、無投票で初当選した。新町長の誕生は44年ぶり。深沢氏は「住民の誇りを大事にしながら、長く住み続けられるふるさとづくりに力を入れたい」と話し、医療や防災に力を入れる考えを示した。 【写真】山梨県の早川町長を11期務めた辻一幸氏
町長選をめぐっては、現職で全国最多11期目の辻一幸町長(84)が昨年末、年齢や体調を理由に出馬を見送り、引退の意向を表明していた。
この日、午前10時過ぎに町内で行われた深沢氏の出陣式には、町民ら100人以上が参加。深沢氏は「小さいけれど、きらりと光る町をつくっていきたい」などと第一声をあげた。
無投票当選が決まった後の報告会では、訪れた辻氏が「新町長を先頭にしてまちづくりを皆で進めていこうではありませんか」と呼びかけた。深沢氏は現在整備中の「早川・芦安連絡道路」(早川町―南アルプス市)を例に、「辻町長がほとんど町づくりのレールを敷いてくれた。それを皆様とともに色づけ、肉付けしていきたい」と力を込めた。
深沢氏は同町出身。町民課長や町教育長を歴任し、峡南衛生組合監査委員なども務めた。