斎藤知事の代理人が会見も経営者の最初の投稿把握せず「この記者会見はないのと一緒」報道陣の声
兵庫県知事選で西宮市のPR会社「merchu(メルチュ)」の経営者が、斎藤元彦氏の広報全般を担ったとする記事をインターネットの投稿プラットフォーム「note」に公開し、公選法違反の指摘が出ている問題で、斎藤氏の代理人を務める奥見司弁護士が27日、神戸市内で記者会見を開いた。 奥見氏によると、斎藤氏は9月29日にmerchuを訪問。経営者が兵庫県の委員を務めており、もともと面識はあった。1時間ほど経営者から説明を受け、終了した。 斎藤氏がその後、merchuに対して依頼した仕事内容は、知事選に向けたデザイン制作として、メインビジュアルの企画・制作、チラシデザイン制作、ポスターデザイン作成、公約スライド制作、選挙公報デザイン制作の5点。この5点に対し、merchuから10月31日に71万5000円の請求がなされ、11月4日に支払ったと説明した。 それ以外の部分については、あくまで経営者が「個人でボランティアとして行ったもの」で、経営者がnoteに記した広報全般を担ったとの内容は「事実ではない」として、公職選挙法や政治資金規制法には違反しないと主張。経営者について「事実である部分と事実でない部分が記載されている。広報の現場を任せたということはない。そういう意味で、盛っているのか、盛っていないのかというと、盛っているという認識です」と述べた。 ただ、奥見氏は会見に先立ち、関係者に聞き取りをし「現時点では、私が一番詳しく説明できるだろう」と会見を開いた趣旨を説明したが、実際には経営者が最初に投稿したnoteの内容を把握していなかった。経営者は何度か投稿内容を“改編”しており、奥見氏が把握しているのは22日時点で残っていたものだったため、報道陣から「この記者会見はないのと一緒」「公職選挙法違反が問われているのは最初のnoteの記事がきっかけ」などと、会見のやり直しを求める意見も出た。