【RIZIN】クレベル「彼の選手生命で自分が一番の難関。3R目までに極められる」=大晦日、鈴木千裕に挑戦
2024年12月31日(火)さいたまスーパーアリーナ『RIZIN DECADE』に出場する選手の個別インタビューが、29日(日)都内にて行われた。 【写真】1年半前の対戦では、400g体重超過のクレベルが鈴木を腕十字に極めている ▼RIZINフェザー級(66.0kg)タイトルマッチ 5分3R 鈴木千裕(クロスポイント吉祥寺)王者 クレベル・コイケ(ボンサイ柔術)挑戦者 RIZINフェザー級王者の鈴木千裕に、クレベル・コイケが挑戦する『RIZIN DECADE』のオオトリのタイトルマッチ。 1年半前の北海道大会では、クレベルのテイクダウンプレッシャーのある打撃に鈴木が後退してロープに詰まり、ダブルレッグテイクダウンから送り手をつかまれて背中を着いた。そのままマウントを奪ったクレベルはパウンドで鈴木の脇を開けさせて、コーナーに詰まるなか、体勢を返されないように仰向けにならずにS字マウントからうつ伏せに腕十字を極めてタップを奪った。 しかし、400gの体重超過規定により試合はノーコンテストに。その後、鈴木は70kgでパトリシオ・ピットブル、アゼルバイジャンでヴガール・ケラモフ、2024年4月の前戦で金原正徳をKOして第5代RIZINフェザー級王座についている。 クレベルは鈴木戦後、金原に攻略されたものの、斎藤裕、フアン・アーチュレッタといった元王者たちに一本勝ちし、今回の再戦=王座挑戦を決めた。 この1年半、互いのチームでどのような進化をとげたか。ラジャブアリ・シェイドゥラエフ、カルシャガ・ダウトベックらも大晦日に参戦し、群雄割拠のフェザー級戦線の2025年最初のチャンピオンは、鈴木か、クレベルか。 ATT合宿を経て、さいたまスーパーアリーナでの大一番に臨むクレベルは、「リングに上がればチャンピオンになれるのは一人だけ。(鈴木は)自分が難しい相手と分かっているし、これまでチャンスはあったけど彼は逃げてきて、彼の選手生命で自分が一番の難関だと思っている」と語った。 ◆柔術を通して人生を変えることができる、人間としてより良い人になれることを証明するのが目標 ──クレベル選手は、アメリカントップチームでのファイトキャンプから帰国して、浜松での練習を経て大会まであと2日。現在の心境を。 「まあ、私、嬉しいです。それだけ。大晦日戦う、タイトルマッチ、メインイベント──私めっちゃ嬉しいです」 ──一度戦っていることを踏まえて対策を練ってきましたか。 「対策はバッチリしてきています。この試合のためにちょっと5日とか待ってったわけじゃない。1年半待っていた。人生を賭けて練習してきて対策は万全です」 ──ATTでの練習について、言える範囲でお願いします。 「練習のベースは日本。それで満足していて、海外に行ったのはそれを磨きあげるため。いい練習が出来て、いい練習相手がいるので、いいキャンプができました」 ──どんな試合展開をイメージしていますか。 「すでに戦ったことのある相手で簡単ではない。向こうも自分もスタイルを分かっているだろうし。でも自分がフィニッシュしている姿を想像することができる。得意なこと、経験があるので、1R目でフィニッシュするのは難しいと思うけど、3R目までに極められると自分でイメージできています」 ──米国ATTでのファイトキャンプで堀口恭司選手とも練習を? 「クラスは同じでしたので毎日彼とは会っていましたが、階級が違うので練習することはなくて、一度だけ組んで練習はしました」 ──組んでみた感想は? 「彼はヤバかったじゃん! ほんと速いし、ほんと強い。57kgでめっちゃ強い、びっくりしたじゃん 彼は強いよ。ほんと強いです」 ──千裕選手と1年半ぶり。彼がどのように成長していると考えていますか。 「成長したポイントがたくさん見られるけど一番は自信。ケラモフ、ピットブル、金原に勝ったことが彼に自信を与えていると思います」 ──タイトルマッチに集中していると思いますが、奪取後の来年のプランは? 「自分が思うに、このフェザー級級がすごく混乱している状態にある。たくさんの新しい選手も出てきているし、RIZINのなかで一番イノベーティブで、同時に競争率も高い。ケラモフもいるし、久保(優太)もいるし、あたらしい選手も入ってきている。朝倉未来選手が引退しているけど戻ってくるかもしれず、トップの選手が混乱していて、いま誰と戦いたいと言うのは難しい」 ──今年自分のジムを開いたことは? 「たくさんのいい点がもちろんあります。人生を20年かけてきてやっと自分のジムが持てて100パーセント柔術で生きられるようになったのがまずいい点。自分の目標はチャンピオンになることではなく、柔術を通して人生を変えることができる、人間としてより良い人になれることが目標。浜松にはマルキーニョスやサトシがいて、自分達の生き方のようなものを、柔術を通して見せていきたいと思います」 ──毎試合、ファイトキャンプ毎に動きのバリエーションや武器が増えている。今回のキャンプでの手応えは? 「今回のキャンプでも新しいことを学んできました。一番の目的は磨き上げること。あとは少し調整するため。でも自分のRIZINの試合が大体どんな感じかを皆さんが予想できるようになってしまったのではないかと思うので、今回違うことを学んできたので、新しいテクニックを見せたいと思います。キャンプに行ったときは必ず新しいものを持ち帰りたいと思っています」 ──2回目で相手も研究してきますが、作戦はATTと浜松の両方で練ったのでしょうか。 「さっきおっしゃった通り、両方で学んだことをミックスしてやりたいと思います。マルキーニョス、サトシ、スズキ(博昭)と練習したことと、ATTで学んだ2つをミックスし、最初の鈴木選手の試合と、彼の今までの試合をベースに研究しています」 ──鈴木選手と一度戦って今回に向けて戦術の幅が広がっていると思いますが、勝ちパターンは何パターンくらい広がっている? 「特に何パターンというのは無いけど、自分のいつもの喧嘩スタイルで行きたいと思います。今、勝ちたいという気持ちが強いのです。一度もチャンピオンベルトを巻いたことがないくらいの気持ちがあります。鈴木千裕選手は危険で、いい選手とは分かっているけれども、自分が絶対に勝つし、何ならスタンドでも倒せると思っています」 ──相手は倒しに来る。そういう相手との試合はイメージして作りやすいでしょうか。 「『倒しに行く』とか強く言うより、ほとんど他の人はそう言うけど、言うのは簡単。それを言われて自分がどう思うでもなく、自分は自分の練習してきたこと、仕事に集中するだけ。リングに上がればチャンピオンになれるのは一人だけ。戦ったことがあって(鈴木は)自分が難しい相手と分かっているし、これまでチャンスはあったけど彼は逃げてきて、彼の選手生命で自分が一番の難関だと思っている」
【関連記事】
- 【RIZIN】堀口恭司「油断しない。下手したら負ける相手なので」「自分のなかではUFCに行きたいというのが大きい」
- 【RIZIN】堀口恭司に挑戦するズールーが“槍”を持参「最高の作戦を練ってきた。披露するのが待ち切れない」
- 【RIZIN】鈴木千裕、クレベルを「完全にぶっ倒す、それが一番のリベンジ」「This is MMAというのを見せてやりますよ」
- 【RIZIN】矢地祐介が桜庭大世に苦言「格闘家にリスペクトあるなら、親父がどんなスーパースターでもアマチュアから下積みつんで勝ち上がってRIZINに上がるべき」
- 【RIZIN】YA-MAN「木村ミノルのパンチは危ないけれど、ダウトベックのパンチで死ぬことはない」