両陛下、三たび能登訪問 豪雨被災者を見舞う
●4人犠牲の輪島・久手川(ふてがわ)で黙礼 天皇、皇后両陛下は17日、奥能登豪雨の被災者を見舞うため、輪島市を日帰りで訪問された。奥能登を訪れるのは、能登半島地震の被災者を見舞った3月、4月に続いて今年3度目となる。両陛下は、土砂災害で大きな被害を受け、4人が犠牲になった輪島市久手川(ふてがわ)町に足を運んで黙礼した。避難所では、地震と豪雨の二重被災に苦しむ住民に温かな声を掛けた。 【写真】腰をかがめて避難所の住民と言葉を交わされる天皇、皇后両陛下 両陛下は17日午前、特別機で能登空港に到着した。能登空港ターミナルビルで馳浩知事から、輪島市役所で坂口茂市長から、被災状況などについてそれぞれ説明を受けた。 同市久手川町では、9月21日の豪雨で亡くなった喜三翼音(きそ・はのん)さん(輪島市輪島中3年)の自宅付近で、坂口市長が被害の模様を説明した。両陛下は「どの辺りに(流された)家があったのですか」「当日はどういう状況だったのですか」などとさまざまに質問し、黙礼した。 30世帯51人が避難生活を余儀なくされている輪島中では、体育館に被災者を見舞った。両陛下は腰をかがめ、椅子に座った住民たちと目線を合わせながら、被災や避難の体験談に耳を傾けた。一人一人に「大変でしたね」「お大事になさってください」などと声を掛けた。 輪島市役所に戻ると、災害対応に尽力した輪島署、航空自衛隊輪島分屯基地、奥能登広域圏事務組合消防本部の代表者をねぎらった。 能登空港では、泉谷満寿裕珠洲市長、大森凡世能登町長から被災状況の説明を受け、午後7時10分発の特別機で帰京した。