台風24号 気象庁「今年相次いだ台風を上回るような勢力」
大型で非常に強い台風24号の影響で、29日の沖縄では猛烈な風が吹き荒れた。気象庁の現時点の予測によると、今後、非常に強い勢力を維持したまま、あるいはさらに発達して紀伊半島付近に上陸する可能性が高いという。気象庁は、29日午後に記者会見を開き、「今年相次いだ台風の勢力を上回るような勢力で、日本に大きな被害をもたらす可能性がある」として、暴風や高波、大雨による土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫、高潮、竜巻などの激しい突風に警戒を呼び掛けた。 【図】日本列島縦断おそれの台風24号 過去の類似台風は?
記録的な暴風を予想 月曜日の通勤、通学に影響の可能性も
記者会見で説明した梶原靖司予報課長は、暴風について「複数の地点でこれまでの最大風速や最大瞬間風速の記録を更新すると予想している。紀伊半島から東日本太平洋側を中心に、台風21号の時に関西で生じたような暴風による被害が起こりうる」と話した。 首都圏でも、30日夜から10月1日未明、明け方にかけて瞬間最大風速50メートルの暴風が吹き荒れる恐れがあるという。梶原課長は「月曜日の通勤、通学の時間帯に影響する可能性もある」と注意を呼び掛けた。 日本風工学会のホームページによると、瞬間最大風速が40メートルを超えると、走行中のトラックが横転したり、看板が飛散したり、道路標識が傾いたり、屋根瓦などが広範囲にわたって飛散し始める。不要不急の外出を控えるとともに、風が強くなる前に飛散の可能性があるものを屋内にしまったり、停電に備えてラジオや懐中電灯を準備するなどの対策を心掛けたい。
伊勢湾、東京湾などで高潮に警戒必要
また、台風21号で大阪湾を襲ったような高潮についても警戒が必要だ。梶原課長は「台風が現在の予想進路通りに進んだとすると、台風の進行方向の右側に位置する伊勢湾、三河湾などで顕著な高さとなる可能性が高い」とし、「東京湾でも猛烈な南風が吹くと予想されるため警戒が必要」と説明した。 さらに高潮については、「潮位が堤防を超える高さまで上がらなくても、高波が重なると浸水が起きることがある。また、潮位が高くなる前に暴風も吹き荒れているので、屋外の移動には命の危険を伴うことに注意する必要がある」と話している。早め早めの避難や安全確保の行動が大切になる。