「結婚したらどんな感じ?」 子育て家庭に滞在する『家族留学』 20歳のカップルが結婚・育児のリアルを体験 全国で700人以上が参加
少子化問題が深刻化するなか、あるユニークな取り組みが行われています。 それは、若者が子育て家庭に滞在し、育児のリアルを体験する「家族留学」です。 ■【動画で見る】大学生カップルが結婚・育児のリアルを体験 子育て家庭に滞在する“家族留学” 「結婚したらどんな感じ?」「子供が生まれたらどんな生活?」 『結婚したらどんな感じ?』『子供が生まれたらどんな生活が待っているの?』実際に子育てをする家庭を間近で見て、将来の人生設計を考えるきっかけに。 大学生のカップルが訪ねた家庭には、とても大切な過去が…。一体どんな「家族留学」となるのでしょうか? これまでに全国で700人以上の方が参加している「家族留学」を取材しました。
■将来を考える上で一つの判断材料に
赤ちゃんに抱っこを嫌がられてしまったり、なかなか服を着せられず焦ったり…。育児に奮闘?している様子の、若い男女の姿。新米夫婦によくある光景…と思いきや、実はこの2人と赤ちゃんが会うのは、この日が初めてです。 【大学生】「もともと子供が好きなんですけど、普段なかなか小さい子と関わる機会がなくて…」 若者が子育て家庭に滞在し、子どもを育てる大変さなど、リアルな生活を体験する。それが「家族留学」です。 【NPO法人「manma」代表理事 越智未空さん】「家族留学は2015年から始まりまして、これまで(全国で)700人以上の方が参加されています」 こう話すのは、家族留学を主催するNPO法人「manma(マンマ)」の代表理事、越智未空(おち・みそら)さん(29歳)。越智さんは2人の子を持つお母さんです。 【NPO法人「manma」代表理事 越智未空さん】「育った家庭環境以外の多様な子育ての在り方とかパートナーシップの在り方、家族の在り方を知ることを通じて、将来の生き方の選択肢を広げるきっかけにしてほしい」 2023年12月、政府は子供3人以上を扶養する世帯に対し、大学の授業料の無償化や、高校生までの児童手当の拡充など“異次元の少子化対策”を発表しました。 越智さんは、「子育て世帯への支援という意味では、効果が高いものになっている」と評価する一方、若者が結婚や子育てについて学ぶ機会や支援が少ないと考えています。そこで取り組み始めたのが「家族留学」です。 【NPO法人「manma」代表理事 越智未空さん】「自分は将来結婚したいのか、したくないのか、子供を持ちたいのか、持ちたくないのかっていう意思決定をする上での、一つの判断材料、きっかけにしてもらえたら」 今回、その「家族留学」を体験するのが、平尾洋輔さん(20歳)と、中川遥陽(はるひ)さん(20歳)の大学生カップルです。 【中川遥陽さん(20歳)】「manmaさんの家族留学があるのを知って、将来のことも聞けたらいいな、小さい子と触れあえたらいいなと思って参加しました。これから1年間(海外に)留学する予定があるんですけど、遠距離期間も乗り越えて、将来は日本で外国語を生かして働けたらいいなと」 Q.彼女が1年間海外留学に? 【平尾洋輔さん(20歳)】「めちゃくちゃ寂しいです」 こう話す洋輔さん、向上心の高い遥陽さんに誘われ、イヤイヤ参加したのかと思いきや…。 【平尾洋輔さん(20歳)】「僕も小さい子が好きで、彼女の方から提案を受けて、お互いの将来のヒントになればなと思って」