水素エネルギーの研究拠点 金谷川小跡地に整備 福島市と福島大が協議
福島市と福島大は、来年4月開校予定の「松陵義務教育学校」へ統合する市内の金谷川小の跡地に、水素エネルギーの研究拠点を整備する方向で協議している。9日、福島市の通年議会12月定例会議の一般質問で市が明らかにした。 市によると、金谷川小の校舎と体育館、校庭に水素製造の研究室や貯蔵施設などを設ける。将来的な水素の社会実装に向けて研究開発を進める。市が土地を貸し出し、建物を一部改修するなどして活用する方針。具体的な整備時期は未定。 19日に地元の自治振興協議会や町内会の役員らに概要を説明する。住民向けの説明会も後日開く。市は「水素を中心とした産学官交流や人材育成、産業活性化が期待される。連携して取り組みたい」としている。 福島大は4月、共生システム理工学類付属水素エネルギー総合研究所を新設した。研究機関や自治体、企業などと連携して技術開発や人材育成に取り組み、産業活性化に役立つ水素エネルギーの地産地消モデル確立を目指している。
市と福島大は昨年8月、2050年度までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにする「ゼロカーボンシティ」の実現に向けた連携協定を結んでいる。