候補者56人乱立の都知事選、ポスター掲示板にはクリアファイル、キックボクサー、ホスト、猫…
東京都知事選(7月7日投開票)は6月20日に告示され、過去最多となる56人の候補者が立候補した。 【写真】猫の “しづりくん” のポスターが掲出されたポスター掲示場 都選挙管理委員会では用意した48人分のポスター掲示場が足りず、急きょ49人目以降の候補者にA3サイズのクリアファイルを支給するなどして対応。候補者は自ら掲示板の枠外にポスターを張り付ける必要があるが、風雨などに耐えられるのかはまったくの未知数だ。 20日夜にはほぼ全裸の女性のポスターを張った候補者に対し、警視庁が都迷惑防止条例違反の疑いで警告を行ったことが報じられた。さらに、都内各所では48人分の枠のうち24人分のスペースにキックボクサーやホスト、猫など候補者とは無関係のポスターが張り出される珍事が発生している。
こうした事態を受け、林芳正官房長官は21日の記者会見で「選挙運動用ポスターは、候補者が政見を広めるため公職選挙法により掲示が認められる文書図画のひとつ」「自身の選挙運動用ポスターを掲示するために設置されるもので、候補者以外の方が使用できるものではない」などと言及。 「候補者が使用する選挙運動用ポスターについては、記載内容を直接制限する規定はない」としたうえで「他の候補者の選挙運動を行うことや、虚偽事項の公表がされた場合には公職選挙法の処罰の対象に、他の法令などに触れる場合には、それぞれの法令などの処罰の対象となるもので、捜査機関により判断がなされるものと認識している」などと語り、改めて「記載内容を制限するということについては、選挙運動に関する事柄であることから、各党・各会派において議論いただくべきもの」との見方を示した。